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2009年12月27日 (日)

仙谷行政刷新大臣が増税に言及

 仙谷由人行政刷新大臣がテレビ出演の際に、日本の財政がもたないとして増税について発言をし始めた。次の衆議院選挙のときには消費税の引き上げを提起すべきだとか、高齢者の資産に課税をすべきだとか。

 2010年度予算案の編成で、民主党はマニフェストの実現を重視した。一方で、財源探しはマニフェスト通りにはいかず、結果として、財政赤字を大幅に増やす結果となった。こんな調子で毎年度、財政赤字を積み上げていったら、国債だけで4年間に200兆円近い新規発行になりかねない。それだと、国債発行残高だけで800兆円をゆうに突破する。その前に、財政破綻をきたすだろう。

 仙谷氏の消費税引き上げや高齢者資産課税といった問題提起で、民主党にも、財務大臣以外にも、財政危機を直視するまともな政治家がいることがわかった。しかし、今回の予算編成で遺憾なのは、1つには、国家公務員の総人件費の削減に全く手をつけなかったことである。マニフェストには「国家公務員の総人件費を2割削減します」とある。09年度予算で5.3兆円だった国の人件費等の節約額は1.1兆円になるとマニフェストに書いてある。

 国家公務員の人件費を2割削減し、地方公務員の人件費(20兆円台の半ば)も右ならえさせれば、合計6兆円ぐらいは浮く。地方交付税交付金を増やすなんていうのは、とんでもない間違いである。民間企業の期末一時金は大手企業で15%ぐらい前年を下回る。公務員の一時金引き下げ率の2倍以上に当たる。給与の官民格差はますます官優位になっている。マニフェストには「税金は、官僚と一部政治家のものではありません」と書いていながら、官僚優遇というのはどういう理屈なのか。連合など労組重視と言いながら、実は自治労など官公労優遇にすぎないのか。

 ムダをなくす事業仕分けはそれなりに意味があった。しかし、役所に行って、役人の仕事ぶりをみれば、民間に比べ、いかに非能率な仕事ぶりかがわかる。民間企業なら、効率を考え、一人でいくつもの作業を担当するのが普通だ。しかし、まだ、少なからぬ役所では、職員は特定の決まった仕事だけを担当し、結構、ひまな時間が多いように身受けられる。基本的なことで問い合わせの電話をしても、その担当者が接客中や留守だと、わかりませんという答えが返ってくる。事業そのものには意義があっても、もっと効率的に、少ない予算でできるという視点が欠けている。

 今度の予算案には、特別会計のムダの排除がほとんどない。一般会計と特別会計とを合わせた200兆円余の徹底効率化をうたったマニフェストを踏まえ、通年で事業仕分けなどを行なってムダ発見に努めてもらいたい。さもないと、財政破綻に向かってまっしぐらだ。 

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