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2010年1月 1日 (金)

元旦の新聞紙面

 元旦の午後、東京・池上にある日蓮宗大本山、本門寺に初詣に行った。本殿に参拝する人々の長い行列にびっくりした。こんなにたくさんの人が来たのは珍しいことではないか。新しい年を迎えたものの、日本社会の沈滞ムードを吹き飛ばす明るい材料がない。そこで、皆さん、苦しい時の神頼みということだろうか。

 例年、元日朝に全国紙を買いそろえて読む癖になっている。きょうも読売、朝日、毎日、日本経済、産経、東京の6紙に目を通した。いわゆる特ダネ記事で1面トップを飾るという紙面づくりはとっくの昔になくなった。経済活動が停滞を続けているため、あっと言わせるような大ニュースはきわめて少ないからだろう。これに対し、企画記事やキャンペーン記事が1面を大きく占める傾向がずっと続いている。

 ことしは「ガバナンス 国を動かす」(毎日)、「常識革命」(東京)、「ニッポン 復活の10年」(日本経済)、「日本前へ」(朝日)、「巨竜むさぼる」(産経)という連載が始まった。長期低迷にあえぐ日本だが、連載のいくつかは、混迷を脱する新しい芽があるよ、と元気づけるための読み物のように思われる。

 読売は1面トップに「小沢氏から現金4億円」を載せ、大きなスペースをとった社説で『「ニッポン漂流」を回避しよう』と訴えた。他紙とは違う紙面づくりである。

 第一部についてだが、各紙とも、ページを繰っていっても、さっぱり読みたくなるような記事にお目にかからなかった。社会面も同様に精彩がない。この国に活力がなくなっているのを反映しているのだろうか。とはいえ、新聞には、この国の窮状を脱する方向に手を貸す社会的使命があると思う。1面の企画記事のようなものを質量ともに充実してほしいものである。

 日本の国民にとって、目下の最大の課題は、日本経済の復活である。どうして日本経済だけが長々期にわたって停滞しているのか、どうすれば潜在成長力に見合う経済成長が可能になるのか。それすら、きちんと解明がなされていない。報道機関として、真正面から取り組んでほしいテーマである。

 昨年の元旦の新聞もそうだったが、今日の世界をトータルにとらえて、それがどこに向かっていて、どうしなければいけないか、を分析でき、かつ、わかりやすく語れる人がことしの元旦付けの新聞にも登場していない。大体の知識人とか学者・研究者は専門分野のことしか語れないので、そうした人たちの意見に頼っていては群盲象をなでるようなものである。

 苦しい時の神頼み?か。安上がりの時間つぶし?か。初詣でいろいろお願いごとを念ずることで、本当に救われるわけではないと思う。現実は失業率や生活保護者数などに見るように深刻さを増している。

 新聞の使命とは何か、それを現役のジャーナリストの皆さんに考えてもらいたいなと思う。1年前も同じことを思ったが‥‥。新聞の衰退を押しとどめるうえでも、それは大事ではないだろうか。

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コメント

今年も、子供は見捨てられますか!
 不登校、退学者20万人、精神疾患休職教員5400人。こんな学校に通えば、ひきこもり、ニート、失業者となり、四万人の自殺者が出るのは当然です。
日本国民は、なぜこんなデタラメ教育を許しておくのでしょうか。子供の不幸を見て見ぬふりする堕落した日本人こそ、自民党・官僚政治の愚民化政策が作り出した愚民です。
教育現場から愚民化教育のおぞましい実態を詳細に暴露したのが「『おバカ教育』の構造」(阿吽正望 日新報道)です。時代錯誤の文科省官僚は、この知識時代に愚民化教育を行い、若者を貧窮させ、犯罪に走らせ、国家衰退を作り続けています。
これは、薬害エイズや薬害肝炎を起こした厚労省官僚を越える大罪です。悪徳官僚への恨みと呪いの声が、親や教師から聞こえてきます。うらめしや、うらめしやと。
今年こそ親たちは目を覚まし、子供を救うために立ち上がるのでしょうか。それとも、薬害肝炎やエイズ、原爆症患者と同じに、日本人は子供を見捨てるのでしょうか。

投稿: 大和 | 2010年1月 2日 (土) 16時43分

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