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2010年2月19日 (金)

白川日銀総裁が財政再建に言及

 日本銀行の白川方明総裁が18日の記者会見で、金融市場安定の観点から財政再建に言及した。同総裁は国際会議に出ていろいろな問題意識を感じたとして、新興国経済の力強い成長と、財政リスクに対する関心の高まりの2点を挙げた。財政の持続可能性に対する市場の関心は世界的に高まっているという。

 同総裁は、国際金融市場の安定を維持するには2つのことが重要だと述べ、①政府が財政再建の道筋を示し、金融市場の信認を確保すること、②中央銀行の金融政策運営が財政ファイナンスを目的にしていないこと、言い換えると、物価安定のもとでの持続的な経済成長を目的として金融政策運営が行なわれていること、を強調した。

 また、白川総裁は会見で、日銀の使命は「適切な金融政策運営を通じて、日本経済が物価安定のもとでの持続的な成長経路に復帰するよう努めること」と言い、そのことが「財政再建を進めるうえでも重要な条件の1つを整えることになる」と語った。

 同総裁が財政再建に関して踏み込んだ発言をしたのは珍しい。これは、デフレから脱却できず、日本の財政がさらに悪化して国債価格が下落するおそれがあること、それに関連して、政府が日銀に国債保有を増やせなどと求めてくるのは困る、ということで、予防線を張ったのではないか。

 菅直人副総理兼財務相が最近、1%程度の物価上昇率を政策的な目標にすべきだと語ったが、これは、政府が、いわゆるインフレターゲットを設け、それに沿った金融政策を日銀に求めているように受け取れる。この日の会見で、白川総裁はインフレターゲットについて詳しく述べ、むしろ欧米では「反省機運が生まれてきている」との判断を示した。

 日本国は、税収は減る半面で、国の財政支出は大盤振る舞い。財政再建への取り組みもいたってのんびりしたものだ。気が狂ったかと思うような、こうした鳩山政権の財政運営に対して、日銀の危機感は相当なものだろう。18日の日銀総裁会見の発言には、財政破綻が足音を立てて迫ってくることへの危機感が表われていたようにも思う。

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