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2010年3月 6日 (土)

地域が活性化するには

 (財)東京市政調査会が6日、都内で主催した公開講座「地球温暖化! 自治体はどう応えるか」を聞いた。パネルディスカッションで発言したパネリストからは、参考になる発言が多々聞けた。

 岩手県葛巻町の鈴木重男町長は「ミルクとワインとクリーンエネルギーの町」になった経緯を語った。86%が山林の僻地である葛巻町には、ゴルフ場もなければ、スキー場もない。温泉もない。鉄道も通っていない。そうした中で、自分たちにはどんな資源があるのかを知り、どういう町にしたいかという夢を持ち、住民の理解と合意を早く取り付けて、それを実現してきたという。いやなもの、きらいなもの―強風、畜産の糞尿など―も見方を変えれば宝物だということで、風力発電など有用な資源として活用してきたと述べた。

 鈴木町長は、人口減少が一番の不安だと述べたあと、森林資源の供給、食料の供給、環境の保全などといった山村の機能を都市の人々によく理解してもらうことが必要であり、都市と山村の連携を図ろうと訴えた。いままでは、都市と山村とは取り引きをするという関係であったため、山村は疲弊した。そうした関係を改めようというものである。

 岐阜県恵那市から来たNPO法人地域再生機構の駒宮博男理事長は、エネルギー自給が地域再生の大きな柱だと述べ、地域の固有の資源に着目することを強調した。その1つとしてマイクロ水力発電に着目しているが、さまざまな規制があって、実現がきわめて困難であると語った。また、日本では中央集権的な技術体系になっていて、政治も強い中央集権国家になっており、この中央集権をどう緩和するかというガバナンスの問題に突き当たるという趣旨の発言をした。

 駒宮氏は、知人が中国のある都市で体験した話として「走っているバイクは電気バイクばかり。電気のほうが、石油に比べ圧倒的にコストが安い」と紹介した。

 水質汚濁の霞ヶ浦を再生しようと取り組んできたNPO法人アサザ基金の飯島博代表理事は、さまざまなステークホルダーをネットワークに組み込み、「市民による公共事業」を推進してきた。行政も参加しているが、行政はネットワークの中心に来ないようにしているという。制度論、仕組み論のような枠組みをもとに考えてはだめだとも指摘した。また、地方自治体の地域振興局は各課から人が集まっているので、その行政がNPO化すればいいと語った。

 パネルディスカッションは、表題の「自治体はどう応えるか」とは論点がややずれていたように感じたが、地域で実績を挙げている人たちの話はよかった。

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