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2010年3月20日 (土)

日本郵政の非正社員→正社員化についての亀井大臣発言

 日本郵政グループは20万人を超える非正規労働者の正社員化を進めようとしている。正社員を上回る人数ともいわれる非正規労働者はローテーションにも組み入れられ、賃金は正社員の3分の1にすぎないとされる。この正社員化に関する亀井静香郵政・金融担当大臣の発言は興味深い。

 16日の記者会見で、亀井氏は人を安く使って、それが原価だというのは間違いだとして、「斎藤次郎日本郵政社長が日本のあるべき雇用形態のモデルをつくるべく努力してくれている」と語った。

 日本郵政グループでは「郵政OBがファミリー企業に張り付いて高給をとっている。そういうものを整理しなければならない」、「非正規社員は彼らの犠牲になって、安い給料で働かされているし、ノルマも課されている。日本郵政は年賀状販売のノルマを果たさないと非正規社員の雇用契約を切っている」などと指摘した。

 さらに「一部の正社員を守るために非正規社員が犠牲になっている。労働組合がおかしくなってしまっているのです。そういうものを直していかないとだめですね」とも言っている。

 また、日本郵政のファミリー企業について「小判鮫のように張り付いている企業が利益を吸ってしまっている。必要な企業は子会社にする、そうでないものは切ってしまうと、斎藤社長とも話している。いま、その選別に努めている」、「ファミリー企業とは随意契約だから、そこがもうかる。利益が吸収されていく。契約方式を変えないといけない」、「道路公団も同じだった。私は全部、競争入札にした。しかし、民営化したら、また随意契約に戻って、利益が契約企業にザーと行っている」といった趣旨のことを述べた。

 亀井氏は、資材の調達についても、中央で一括調達するのをやめて、各地方で調達するように変えると言っている。

 こうした亀井氏の方針について、原口一博総務大臣は「人間らしい働き方をめざすという考え方と同意見だ」とし、「正社員化で仮に年3千億円かかったとしても、それをしっかりと賄えるような経営体質を目指していくのを期待する」と語っている。

 郵政民営化は「自民党をぶっ壊す」という小泉改革の核であり、事実、今日みられるように自民党を事実上、崩壊状態にまで追いやった。そうした政治的な意味合いはさておき、郵政事業がさまざまな利権のかたまりであったこと、金融政策の外に巨大な金融機関が存在し、資金の非効率な運用がなされていたこと、など、改革が必要だったことは確かだ。

 その改革が始まったところで逆の流れになり、民主党中心の鳩山政権のもとで、国営事業としての道をたどり始めた。それが国民経済にとって本当に望ましいのかどうか。亀井氏の指摘にうなづける点もあるから、マクロ経済、ミクロ経済の両面から、多角的な再検討が必要だと思えてきた。

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