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2010年4月24日 (土)

2007年度の医療費

 厚生労働省が23日に発表した2007年度の国民医療費は34兆1360億円と過去最大で、前年度に比べると1兆84億円(なんと1兆円ですぞ)、率にして3.0%多かった。国民所得(374兆7682億円)に対する割合は9.11%で、これも過去最高だった。

 人口1人当たりの国民医療費は26.72万円で、前年度を3.0%上回り、過去最高となっている。

 国民所得は1991年度の371兆円以降、ほとんど横ばい。過去最高は1997年度の382兆円である。一方、1991年度の国民医療費は22兆円と2007年度の約3分の2で、1人当たり医療費も17.60万円とはるかに少なかった。日本経済が長期にわたって停滞している中で、医療に関わる分野(診療所、病院、製薬会社、薬局など)は成長を続ける産業だったと言えよう。

 2000年度に介護保険制度が始まった。医療費の増加、健康保険料の引き上げに歯止めをかけるために政府は介護保険を導入したはずだが、国民医療費の増大傾向にほとんど歯止めをかけることにならなかった。国民は医療と介護の両方の保険料負担とか、国の財政負担(国債の累積につながる)とかで相当な重荷を背負わされている。

 高齢化で医療費が増えるのは当然だというが、医療の世界はムダが多い。たくさんの薬を出すため、捨てることが多いし、やたら検査を行う。ほかの病院などにかかると、同じ検査を受ける。いわゆる社会的入院も相変わらず多い。事業仕分けをせずとも、医療の実態を見れば、膨大なムダがあることは国民がよく知っている。

 今回の発表は2007年度分であり、その後の08年度、09年度も、さらに国民医療費の総額は増加しているとみられる。もちろん、国民所得比も上がっていよう。経済が発展し、国民所得が大きくなれば、財政負担や国民の負担感が軽減されるだろうが、常時、ムダをなくしていく姿勢が重要だ。

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