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2010年5月19日 (水)

勤労統計が示す賃金低下トレンド

 厚生労働省の毎月勤労統計調査が17日、発表になった。2009年度の確報も発表された。09年度における従業員5人以上の事業所の従業員1人当たりの現金給与総額は平均31万5311円で、前年度に比べ3.3%減った。3年続けて減ったことになる。現金給与総額は所定内賃金のほか時間外賃金や一時金を含めたもので、製造業では前年度より5.5%も減っている。

 就業形態別月間現金給与額で一般労働者をみると、従業員5人以上の事業所の場合、39万8652円で前年度を2.7%下回った。従業員30人以上の事業所では43万2231円で前年度より3.2%少なかった。

 時系列で賃金水準がどう推移してきたかを従業員5人以上の事業所の賃金指数(名目)でみると、1998年度以降、賃金は下がる傾向にあることがわかる。2005年平均を100とする賃金指数は1997年度の108.5まで上昇傾向にあった。それが翌1998年度から右下がりに転じた。一時、少し上がる年度が3年度あったが、ほかはマイナスばかり。2009年度は95.1まで落ちた。1997年度と2009年度を比べると、実に13.4ポイントも賃金水準が下がっているのである。

 名目賃金指数を消費者物価指数で除して算出する実質賃金指数も2009年度に95.0にまで下がった。2000年度に102.7に上がったあと、2005年度に一度だけ少し上がった以外は、下がりっ放しである。デフレで消費者物価が下がり気味だとはいえ、実質賃金はもっと低下しているわけだ。

 従業員30人以上の事業所の実質賃金指数だと、2006年度の100.7から2009年度は94.8にまで落ちている。また、これが製造業では100.9から93.5まで低下している。収入の減少にあえぐ労働者の姿が数字に現われている。

 これでは働く人々も元気が出ない。新聞を見ても、一面も社会面も暗い話ばかりだ。日本が活気を取り戻すのを期待したいところだが、いつの日のことか、と思ってしまう。

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