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2010年6月26日 (土)

「08年度 国の財務書類」から

 財務省が08年度(08年4月~09年3月)の貸借対照表、業務費用計算書などの「国の財務書類」を発表した。減価償却を含む企業会計ベースで、一般会計と特別会計とを一緒にして内部取引を相殺したデータと、独立行政法人など209法人をも連結したデータとが開示された。いずれのデータも、国の財政状態が一段と悪化したことを示している。

 一般会計と特別会計を連結した財務書類を見ると、貸借対照表は資産664.8兆円、負債982.2兆円で、差額(債務超過額)は317.4兆円。07年度より34.7兆円も増えた。負債の主なものは、公債681.3兆円、公的年金預かり金136.3兆円、政府短期証券88.5兆円。資産の主なものは、有形固定資産182.7兆円(うち道路61.6兆円、治水66.9兆円)、貸付金163.0兆円、運用寄託金125.0兆円、有価証券99.3兆円。同省は「将来の国民の負担となる債務としては、普通国債残高(548.3兆円)が一つの目安」と注書きしている。

 次に損益計算書について。フローの業務費用計算書(行政コスト)を見ると、総額124.0兆円(07年度比5.7兆円増)。それをまかなうべき財源は98.2兆円(うち租税等財源45.8兆円、社会保険料38.1兆円など)しかなく、それも07年度を8.3兆円も下回った。当期純損失は13.9兆円増えて25.8兆円に達した。

 一般会計・特別会計に日本郵政、年金積立金管理運用独立行政法人など209法人を連結すると、資産772.0兆円、負債1086.3兆円、差額314.3兆円となった。連結業務費用計算書によると、総額160.5兆円で、それをまかなう財源は125.2兆円にとどまったため、当期純損失は35.2兆円となった。

 掲げた数字がばかでかいため、読んでもピンと来ないだろう。ただ、わかるのは、1年間のGDPが500兆円弱という数字を頭に置いて行政コストの数字を見ると、政府の経済活動が国全体の経済活動のかなりの部分を占めていることである。そして、政府が税収などをかなり上回るカネの使い方をしているため、借金過多で国家財政が苦しくなる一方だということである。

 以上は08年度の国の財務書類についてである。09年度、10年度にはさらに財政状態は悪化する。 

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