« 民主党のお粗末さを露呈した両院議員総会 | トップページ | 歳費返納の法案成立 »

2010年7月31日 (土)

「債務管理リポート2010」の公表

 財務省は毎年1度公表する「債務管理リポート」の2010年版を7月30日に出した。読む者にとって、国家財政が年々悪化している事実がいやというほどわかる内容だ。これほど深刻なのに、菅首相は9月の党大会に向けて、消費税引き上げについては、もの言えば唇寒しということで“封印”するとか。それでいいのか。

 日本財政の実態をこのリポートでみると、債務は2010年3月末(平成21年度末)現在、内国債が720.5兆円(うち普通国債が594.0兆円)、借入金が56.4兆円、政府短期証券が106.0兆円。合計882.9兆円に達する。このほかに、政府保証債務が46.6兆円ある。合計では929.5兆円となる。

 国及び地方の長期債務残高というものさしでみると、10年3月末現在で国が621.1兆円、地方が200兆円程度である。計821兆円程度ということになる。

 国の09年度一般会計予算は、税収(46.1兆円)に、その他収入(埋蔵金取り崩しなど)を足した収入合計(55.3兆円)より33.3兆円も多い歳出を行ない、その分、国債の新規発行に依存した。進行中の10年度予算では、歳出が税収プラスその他収入よりも44.3兆円多い。税収に近い金額の国債を新規発行するという危機的な財政状況だ。

 その税収だが、租税及び印紙収入決算額によれば、09年度決算額は総計40.2兆円だった。その主な項目をあげると、所得税が12.9兆円、法人税が6.4兆円、消費税は9.8兆円、揮発油税2.7兆円だった。

 10年度一般会計予算は国債費と地方交付税交付金を除いた一般歳出が53.5兆円。そのうち、社会保障費が半分の27.3兆円を占め、公共事業関係費が5.8兆円である。税収が少なくて、国債費と地方交付税交付金を優先すると、残りの一般歳出に回す財源がほとんどなくなる。そのため、大規模な国債増発を続けるという非常事態が続いているわけだ。

 そうした財政の深刻な状態をきちんと国民に理解してもらわねばならない。菅首相が党内権力抗争にのみ注力して、国のゆくえを誤るようなことでは困る。

 

|

« 民主党のお粗末さを露呈した両院議員総会 | トップページ | 歳費返納の法案成立 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/49023818

この記事へのトラックバック一覧です: 「債務管理リポート2010」の公表:

« 民主党のお粗末さを露呈した両院議員総会 | トップページ | 歳費返納の法案成立 »