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2010年8月 6日 (金)

民主党政権の本質は早くから見抜かれていた

 暇なとき、手元にあった『鳩山政権の100日評価』(工藤泰志編、2010年1月31日発行)をパラパラ繰っていたら、興味深い記述があった。「鳩山政権はいつまで続くと思いますか」というアンケートに対する回答は、「2010年7月の参議院選挙まで」というのが40.1%で最も多かった。次いで「2010年7月の参議院選挙から、衆議院の任期満了まで(の間=引用者)」と答えた人が31.2%だった。今年の年初において、すでに鳩山政権が短命に終わると予測する国民が沢山いたのはすごいと感心する。

 民主党を中心とする連立政権が発足して間もない時期に、国民は民主党の問題点・欠陥を見抜いていたのである。参議院選挙の敗因を、民主党の多くの議員は菅首相が消費税引き上げを唐突に言い出したことに求めているが、それが全く見当違いであることが『鳩山政権の100日評価』を読むとはっきりする。

 アンケートの「政党としての民主党の今後に期待できますか」という設問への回答は、「非常に期待できる」4.3%、「どちらかといえば期待できる」25.3%にすぎず、「全く期待できない」13.3%、「どちらかといえば期待できない」31.2%、「どちらともいえない」22.8%である。

 「全く期待できない」、「どちらかといえば期待できない」と答えた人に理由(複数回答)をたずねると、「連立の枠組みに縛られすぎていること、さらに党内も右から左まで立場が様々であり、政策実行の統合力に疑問があるから」が41.7%、「政策の方向は選挙対策色が強く、ポピュリズム的な対応が目立つから」が41.0%の2点が多く、次いで、「政党として日本の将来や成長政策に向けた構想力に乏しく、政策立案能力に疑問があるから」が34.0%となっている。

 また、「党内の政策決定プロセスが確立しておらず、政策発言も個人のパフォーマンスで成り立っている傾向が強いから」、「政府と党との関係がわかりにくく、不透明感を覚えるから」がそれぞれ25%前後となっている。

 鳩山首相と小沢民主党幹事長の退陣と菅政権の誕生で、民主党の問題点が一部改まったことは確かだ。とはいえ、多くの問題点は相変わらず残っている。

 アンケートでは「現時点で、民主党政権が進めようとする選挙時のマニフェストの内容をどう判断しますか」とたずねている。それについては、23.1%の人が「全面的につくり直すべきだ」と回答、60.5%の人が「部分的に修正すべきだ」と答えている。つくり直し・修正が必要な理由をたずねる(複数回答)と、「約束した財源確保に成功しておらず、国債増発に頼るしかなくなっているから」が39.9%と一番多かった。

 次いで、「政策間の整合性がなくばらばらで、何が優先されているのかわからないから」31.7%、「選挙の約束は『ばら撒き』リストになりがちであり、特に今回はその傾向が強いから」31.4%、「党として目指すべき社会、そのための政策の体系と優先順位を示せていないから」が29.2%となっている。

 そして、主要マニフェスト42項目の中で、「実施すべきではない」の回答が特に多かったのは、「高速道路の段階的無料化」(59.3%)、「派遣労働者の常用雇用を拡大し、製造現場への派遣を原則禁止する」(41.0%)、「戸別所得補償制度の創設」(37.7%)などだった。

 一方、「公約通り実施すべきだ」との回答が多かったのは、「国が行なう契約を適正化するため、情報公開を義務付け、契約の事後検証等を行なう『監視等委員会』を設置する」が70.1%、「年金手帳を加入者全員に交付する」が68.5%、「温暖化対策を強力に推進し、新産業育成を進める」66.7%、「特別会計をゼロベースで見直し、必要不可欠なもの以外は廃止する」64.2%、「実質的に天下り先となっている公益法人は全廃し、公益法人との契約関係を全面的に見直す」60.2%、「企業・団体による献金とパーティー券購入を禁止する」60.2%などである。

 この『鳩山政権の100日評価』は言論NPOが実施したもので、外交安全保障政策の評価は11点/100点にすぎないなど、民主党の政権奪取後100日の評価を細かく実施している。同書を読むと、半年以上前において、民主党政権の本質は国民に見抜かれていたのをつくづくと感じる。

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