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2010年8月 4日 (水)

歳費返納の法案成立

 7月の参議院選挙で初めて当選した議員らは26日にその職務に就いたのに、歳費はまるまる1ヵ月分もらう。たった6日間、職務に就いていただけなのにだ。それはおかしい、という意見が強まった。そこで、歳費を日割り計算し、議員それぞれが25日分を自主返納できるように国会議員歳費法を改正する案が4日の衆議院本会議に緊急上程され、全会一致で可決された。6日の参議院本会議で可決、成立する見込みという。

 廃止が法律で決まっていた社会保険病院、厚生年金病院を存続させる法案も4日、衆議院を通過した。これも6日の参議院本会議で可決、成立する見込みという。

 衆議院と参議院とのねじれで、国会運営のゆくえが注目されているが、この2つの法案の成立は、法案をめぐる与野党のありかたを示す良い例だと思う。もちろん、与野党の足並みがそろうケースは滅多にないだろうが、与党と、いくつもある野党とが議論のうえで妥協すべきところは妥協して、民主政治を実現するのが、国民にとって望ましい。

 国土交通省成長戦略会議座長の長谷川閑史武田薬品工業社長は4日の記者会見で、「ねじれというのは英語でdivided(分かれている)ということ。英米の政治ではそんなことは当たり前。英国や米国では、両院で構成する委員会などで解決するメカニズムがある。日本もそうすべきだ」と指摘した。合わせて、同氏は、議会開催をめぐって思惑が働く日本の国会を批判、「各国の議会は通年国会。日本もそうすべきだ」と述べた。

 ねじれ国会における衆参両院の予算委員会審議を部分的にテレビで見た限りだが、菅首相らの答弁は、野党の議員の質問・追及に対して、ほとんど真正面から答えていなかった。質問時間が限られているので、野党の質問者は1つの問題だけで徹底的に政府を追及しにくい。それをいいことに、菅首相には、答えたくない質問にははぐらかし的な答弁が目立った。民主党公認で革マル派のJR総連出身者が参議院議員になっているのをめぐる追及や、鳩山、小沢両氏の政治資金をめぐる説明不足についての追及などはその典型だったように思う。ねじれ国会の審議はどうあるべきか、閣僚たちはまだわかっていない。数で押し切る意識を払しょくしなければならない。

 野党が予算委員会を拠点にして政府を攻めるのは、長年の慣行である。しかし、各委員会で、それぞれ徹底的に重要な問題を審議する方式に変えたほうがよいのではないか。そのほうが、それぞれの分野での課題を深堀りできる。全閣僚の出席を求める予算委員会の審議は無論、欠かせないが、いかにも、閣僚の時間を浪費している。議会もまた、事業仕分けの発想に立って、ムダ追放を真面目に実行する必要がある。

 

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