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2010年10月 9日 (土)

「よしもと」の演芸場に行ったら

 チケットをもらったので、柄にもなく、都内にある、お笑いの「よしもと」演芸場に行ってみた。昼の公演である。驚いたことの1つは、満席に近い入りだったが、お客さんのほとんどが高齢者ないしはそれに近い人たちだったこと。しかも、そうした人たちのうち、女性が圧倒的多数を占めていたことである。8割程度かそれ以上のように思えた。

 第2に、終わってから気付いたのだが、それらの人々はガイドが旗を持って案内する団体客ばかりだった。その日は、ガイドが3人以上いた。この演芸場がおそらくバスツアーのコースに入っているのだろう。

 第3に、漫才が何組も登場したが、どれも、話の中身がまったく社会性を帯びていない。一方が相手の頭をボカッ、ボカッと殴る漫才がまだあるのにも驚いた。漫才師になるのは、テレビのスターになる早道と思われているため希望者が多いとか。それで、「よしもと」では出演料をゼロにして競わせている、というような噂話を聞いたことがあるが、定かではない。それはそれとして、いまの世は変化が激しく、かつ複雑怪奇だから、話のタネは尽きない。それを巧みに料理して笑いの世界に取り込む工夫がどうも足りないように思う。

 その日、落語家の桂三枝が出演した。古典落語をやらず、現代の高齢社会を風刺する噺をした。高齢女性が元気な半面、リタイヤした男性がしょぼしょぼしているさまを病院を舞台に描写。お客さんが高齢女性ばかりなので、大いに受けた。

 演芸場に行った日はたまたま団体客が多かったということかもしれない。だが、高年齢の女性たち(の少なからぬ割合)があちこちを旅行し、名所や名物などを楽しむことができる日本社会は、そこだけをとれば、世界に冠たるすばらしい社会である。もちろん、女性ほどではないが、高齢の男性たちにも結構、ゴルフ、旅行などで楽しく老後の生活を送っている人が少なくない。しかし、それと、高校・大学の新卒の就職難(といわれる状況)とか、働ける年齢層の失業率が高いこと、生活保護を受ける人数がどんどん増えていることとかを、ついつい対比してしまう。そして、これでいいのかと考え込む。

 先日、茨城県のある医師と話した。脳が機能せず、ただただスパゲッティのように沢山の管を身体に着けている患者を“治療”し続けるのは、やめるべきだ、と彼は言った。そうした患者を生かし続けるのは家族も望まない。それに、かかる医療費は莫大だ。加えて医療費のムダが多い。

 いま、政府は社会保障費用が増大するのを当たり前としている。しかし、高齢者と現役とを比べると、政治は高齢者を過度に優遇している。高齢者にしてみれば、優遇なんかされていないと反発したくなるだろうが、事実は事実である。高齢者の1人として、そう思う。上記のように恵まれた高齢者は、若い世代のために、何かお役に立つ貢献をするようになってほしい。さもないと、このアンバランスが荒々しい形で解消されかねない。

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