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2010年12月12日 (日)

1990→2008年までの温暖化ガス排出量の国別変化

 メキシコのカンクンで開催されていた第16回国連気候変動枠組み条約(COP16)が「カンクン合意」を採択して終了した。京都議定書に基づく温室効果ガス排出削減の枠組みが2012年に期限切れになるため、その後の国際的な削減の枠組みづくりを議論したが、今回は先送りとなった。

 ここではそうした議論に触れるのではなく、1990年から最近までの国別の二酸化炭素排出量の増加状況を数字で見てみたい。

 京都議定書の議論の出発点というか、削減義務の基準となったのは1990年の排出量である。全世界の二酸化炭素排出量は214億トンだった。それが2008年には294億トンにまで増えた。ことし2010年には300億トンを超えていよう。

 国別にそのシェアをみると、1990年には米国23%、EU16%、ロシア11%、中国11%、日本5%、インド3%だった。それが2008年には米国19%、EU13%、ロシア6%、中国22%、日本4%、インド5%と大きく変動している。

 2008年の数値で、中国は世界で最も二酸化炭素の排出量が多い国であり、しかも、1990年から2008年までに、排出量は2.7倍強に増えた。日本がほぼ横ばいに推移したのと対照的である。米国は11%余増えたが、2008年実績では中国を下回っている。

 また、京都議定書で削減義務を負ったEUと日本の合計シェアは、1990年の20%から2008年の17%へと減っている。京都議定書の延長をという要求は、こうした実態を無視している。

 現在、中国の人口は世界の2割近い。そして、二酸化炭素の排出量は世界の2割を超える。1人当たりの二酸化炭素排出量でみると、中国はいまや世界の平均よりも上にある。したがって、中国がいまもって途上国だと言って、京都議定書のように拘束的な国際削減措置に参加するのを避けるのはもはや許されない。無論、米国もだ。

 カンクンでは、こうした主要排出国が消極的だったことが原因で、排出実態を踏まえた具体的な枠組みづくりにまでいかなかった。しかし、どの国にせよ、それぞれ国内事情があり、温室効果ガスの大幅な削減には抵抗があるだろうが、それをおして、世界が一致して排出削減に取り組まなければ、人類の将来は暗いだろう。国際世論の喚起が絶対に欠かせない。

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