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2010年12月15日 (水)

退潮傾向が続く労働運動

 厚生労働省が最近発表した「平成22年労働組合基礎調査」によると、労働組合数(単一るそ)は2万6367で、昨年より329少なかった。年々減る傾向にあり、5年前の平成17年より1912も減った。組合員数も同様の傾向。22年は1005万4千人で、17年より8万4千人減っている。雇用者数は減っていないが、労働組合員の比率、即ち、労組組織率は22年に18.5%。21年と同じ割合だったが、17年の18.7%を下回っている。

 一方で、女性の労組員数は微増傾向をたどっている。17年には280万9千人だったが、22年は296万4千人で、組織率も12.8%(17年12.5%)と上がりつつある。

 次に、産業別労働組合員数をみると、製造業273万9千人(組織率27.9%)、建設業89万3千人(同22.7%)、公務97万4千人(同43.7%)、運輸・郵便業89万人(同26.9%)、金融・保険業74万2千人(同43.4%)、教育・学習支援業57万1千人(同22.2%)、情報通信業39万7千人(同20.9%)などが全体の組織率平均を上回っている。複合サービス事業26万6千人(同56.5%)が最も組織率が高い。

 それに対し、組織率が低い産業は、卸売業・小売業117万6千人(同12.5%)、医療・福祉46万8千人(同7.7%)、生活関連サービス業・娯楽業11万6千人(同6.5%)、宿泊業・飲食サービス業12万4千人(同3.8%)などとなっている。概して労働集約型の産業の組織率が低い。

 一方、労働組合員のうち、パートタイム労働者は72万6千人で、前年より2万6千人増えた。全労組員に占める割合は7.3%。平成17年には38万9千人だったから、労組員のパート労働者数は倍近くに増えている。短時間労働者数(22年は1291万人)を分母にした推定組織率は22年に5.6%だった。17年は3.3%だった。

 また、民営企業に関するデータだが、836万7千人のうち、従業員1000人以上の企業規模の労組員が全体の61.7%を占める。300~999人の企業規模の労組員が14.8%で、100人~299人が8.1%。100人未満は3.1%にすぎない。民営企業の労組員の推定組織率は17.0%にすぎない。

 以上のデータが示しているのは、日本の労働運動の退潮傾向である。それは日本経済の長期低迷と符節を合わせている。そして、そこから脱却するための苦しい闘いに乗り出そうとする労働運動のリーダーたちは皆無に等しい。

 連合などナショナルセンターおよび各産別は来年の春闘方針を打ち出しているが、デフレ経済のもとで、1%賃上げだとか、定昇維持だとか、さえない要求ばかり。およそ戦意を感じさせない。賃金水準が年々低下しているのに、これでは、労働組合の存在価値が問われる。民主党の最大のスポンサーである連合は、民主党と同じように、何をすべきかがわからなくなっているように見受けられる。

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