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2011年1月27日 (木)

国債および借入金残高は平成23年度末に997.7兆円に

 通常国会が始まり、菅内閣は財政健全化への取り組みを強調し出した。財務省が予算関係の資料を発表しているが、それを読めば、誰だって、財政破綻が間近に迫っていることを実感するだろう。

 財務省が発表したいろいろな資料の中から、日本国の深刻な財政状態を示すものをひろうと、「国債及び借入金現在高」がある。内国債+借入金+政府短期証券は平成21年度末に882.9兆円に達した。それが22年度末には943.1兆円に、さらに23年度末、つまり来年3月末には997.7兆円に達する見込みという。約1000兆円である。

 GDPの約2倍。赤ちゃんや高齢者などを含む1億3千万人弱に等分すると、国民1人あたり800万円弱である。

 また、国民の個人金融資産は住宅ローンなどの債務を差し引くと実質1000兆円を超えてはいるが、国民の貯蓄で国債を消化してきたという構図も危うくなる。

 国の債務は超低金利のもとでも財政を重く圧迫している。23年度一般会計予算は歳出・歳入とも92.4兆円である。しかし、歳入のうち、租税及び印紙収入は40.9兆円にすぎず、公債発行で調達するおカネ、つまり公債金が44.3兆円にもなる。歳出のほうは、利子・償還に必要なおカネ、つまり国債費が21.5兆円である。国債・借入金の利子・償還に加え、不足資金を新たに新規国債発行などでまかなっているのである。

 一般会計と特別会計とを合計し、重複分を除いた「純計表」によると、平成23年度の歳出合計は331.6兆円である。このうち、国債費は193.5兆円にも達する。(国債の借換償還額を控除すると、歳出合計は220.3兆円、うち国債費は82.2兆円となる)。税収をはるかに上回る財政支出を長年にわたって続けてきた結果である。

 一般会計と特別会計との純計表によれば、社会保障関係費は75.0兆円(ほかに恩給関係費が0.6兆円)に及ぶ。次いで多いのは地方交付税交付金の16.4兆円である。そして公共事業関係費が5.9兆円。実に社会保障関係費が歳出220.3兆円の3分の1を占める。

 国会での論戦や与野党の思惑などが財政健全化の行方を大きく左右するとみられるが、日本財政の危機的な状況を政治家がきちんと認識することが重要だ。 

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