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2011年4月26日 (火)

統一地方選挙の結果から

 前、後期の統一地方選挙が終わった。関東、東北地方と、中部以西の地域では当選者の喜びの表しかたにも違いがあったように感じた。たまたま25日の朝、名古屋にいたら、テレビで中部地方の当選した市長らが皆バンザイする姿を報じていた。関東、東北ではバンザイするのははばかられる雰囲気がある。

 大学の卒業式や入学式なども、西日本では例年通り行なわれた。電気の周波数50サイクルの地域と60サイクルの地域とでは、津波や原発危機に対する人々の受け止めがかなり違う。もちろん、中部以西にも、親類縁者が関東以北にいて、他人ごとではない気持ちになっている人も少なくないだろうが、未曾有の災害をきっかけに、日本が二分されたような感じは否めない。

 政権政党である民主党は、統一地方選挙で住民から手厳しい審判を受けた。選挙の結果は、選挙前に予想されていた。だが、内閣の存続を最優先する菅首相は敗北の原因と責任をきちんと総括することなく、国政の舵取りを続けている。民主党内から両院議員総会を開催しようという動きが出るのは当然である。

 衆参のねじれが民意だから、民主党政権は予算その他の法案を成立させるために、野党との連携を適時適切に実現しなければいけない。それとともに、民主党は日本の将来についてどのようなビジョンを持ち、それを実現するためにどんな政策を実施したいのか、国民が納得する党綱領を早急につくる必要がある。党の綱領すらないままに、党総裁=総理大臣のポストを争う党内抗争を続けるのは、国民のためにならない。

 震災対策などで、菅政権だったからよかった、という世評は聞かれない。相変わらず、菅首相の思い付きで整合性のない政策に、政治家も官僚も翻弄されている。菅さんにドラッカーの『マネジメント』を読んでもらいたいと思ってしまう。国会を解散し、総選挙を実施するか、ないしは、菅首相が辞任し、連立政権を結成するほうが、厳しい内外の情勢によりうまく対応できるような気がする。

 今回の統一地方選挙には、知事や主要都市の市長に、中央官庁出身者がかなりの数、当選した。後期で例をあげれば、三重県津市の市長には総務省出身者(49歳)が当選した。地方自治、地域主権という言葉が当たり前になってきたのに、なぜ霞が関にいた人たちがどんどん首長になるのか。知事は霞が関OBばかりで、なんとも違和感がある。

 地方の時代といわれるようになり、政治主導のため、霞が関の官僚のやりがいが薄れてきたのは確かだ。したがって、頭のいい中央官僚が若いうちから、転身先として知事や市長をめざすのは納得できる。しかし、県や市の住民たちが、中央集権の発想に慣れた霞が関出身者を選ぶのはなぜだろう。国からカネをもってきてくれることへの期待、あるいは他の候補者の経歴・能力などが低いとの判断からだろうか。

 いまの首長選挙には、企業の中枢で働く優秀な人材が立候補することはまずない。立候補して選挙で落ちたら、また企業に戻れるという仕組みがあれば、官僚出身者ばかりが首長になる弊害を改めることができるのではないか。大企業がそういう制度をとりいれたら、日本の地方政治もレベルアップするように思う。 

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