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2011年5月28日 (土)

医療費などの効率化に関する櫻井財務副大臣の考え

 国の社会保障費は図抜けて大きいうえに、毎年1兆円以上増えている。したがって、民主党政権が唱える社会保障と税の一体改革を行なう場合には、社会保障費の効率化が必要不可欠である。その点について、内科医出身で、現在、財務副大臣の櫻井充氏(参議院議員)が26日の記者会見で述べているので、紹介しよう。

 医療も介護も、効率化はサービスを提供する側だけではやれない。例えば、夜泣きがやまないからといって、子供を病院に連れてくる親がいる。親が自分で子供をきちんと育てれば、来ないのではないか。

 大学病院に入院すれば、入院基本料は高い。わざわざ大学病院まで行かなくてもいいような患者さんが大学病院に入院すると、それだけ医療費の増加につながる。

 介護も、一時期、問題になったが、介護を受ける権利が発生するから、とにかく介護を受けたほうが得ですよといって、家事援助のようなところが膨らんだことがある。制度上の問題を含め、こういったことを1つ1つ改めていく必要があるのではないか。

 個人的な考えを言わせてもらうと、年金の給付額が生涯、ほぼ一定額でいいのかどうか。例えば、要介護度5になって寝たきりになったら、仮に、月に20万円とか30万円とか高額の年金を受け取っている方は、本当にこの年金を使えるだろうか。介護費用に使うことはあっても、自分の生活費はほとんど発生しないので、結果的には貯蓄されることになるのではないか。

 医療費、介護費用、それから年金をある種セットに考えたら、効率化が図れるのではないか。事務方にも、そうした話をして、一応検討はしている。

 ――以上は櫻井副大臣の話。

 高齢化で社会保障費が増えるのはよくわかるが、増える理由の1つは、社会保障を手厚くすればするほど、良い社会になるという思い込みだ。自己負担を少なくし、公的負担の割合を増やすほど、実は社会保障の濫費がひどくなる。例えば、裕福な自治体は子供の医療費をタダにしている。そうすると、子供に微熱があるとか、コホンコホンと咳したというと、親はすぐ医者のところにつれていく。(それには、保育所で預かってもらえないと親が困るという事情もあるが、やたら薬を飲ませるのは健康にはよろしくない。)

 自己負担の割合がゼロとか1割とか、極端に少なくなると、患者が増え、医者は繁盛する。介護にしても、自己負担の割合を相当低くすれば、介護サービスの需要が増える。事業者が利用を歓誘することもある。そのツケは働いている現役の人たちの負担になる。国の負担があるというが、それも所得があり、税金(将来の税負担を含む)を払う人たちが結局負担することになる。

 いまの社会保障制度は、関連する事業・ビジネスを太らせ、財政危機に拍車をかける面が多々ある。そして、自力でがんばろうとする国民の意欲を妨げるものとなっている。櫻井副大臣の発言通り、効率化の余地は多々ある。それに本気で取り組まなければ、財政は破綻に向かう。 

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