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2011年7月23日 (土)

地デジ移行でテレビの不法投棄が急増

 7月24日にテレビ放送はアナログ放送から地上波デジタル放送に完全に移行する(東北の被災3県を除く)。アナログ放送は停止されるから、地デジを視聴できないテレビは無用の長物になる。したがって、アナログ放送しか受信できないテレビは普通に考えれば、捨てるしかない。 

 家電リサイクル法により、テレビを廃棄するときは、リサイクル料金を払う決まりになっている。16型以上なら、リサイクル料2835円+収集運搬料525円かかる。15型以下だと1785円+525円である。 

 視聴者は、アナログ放送しか見られないテレビとはいえ、製品の寿命が尽きていないのに買い替えをよぎなくされる。何万円かの出費である。しかも廃棄のため、リサイクル料金をも負担する。テレビを買い替えずに、チューナーを買ってデジタル放送をアナログに変換して見るという視聴者もいる。いずれにせよ、視聴者の費用負担はかなりなものだ。そうした費用負担までして、視聴者の得るメリットは何なのだろうか。

 最近、テレビの不法投棄が各地で急増しているという。誰が捨てたのか不明だが、地デジ移行による一方的な費用負担を不満に思う視聴者が捨てた可能性がかなりあるのではないか。不法投棄は環境を破壊し、自治体は後始末にカネがかかる。他方、テレビのメーカーや販売店は政府による地デジ化でテレビ販売が増え、一方的にもうけた。これを、景気を押し上げるので結構結構と言うのも釈然としない。 

 アナログ放送からデジタル放送に切り替えることによって、電波の空きができる。それをほかに有効活用しようというのが政府の考えであり、全体的にみれば、その方向は正しい。だが、その費用を誰が負担し、そして誰が受益するのかなどについて、政府は予め考えたとは思えない。空いた電波を入札にかけ、その結果、得る収入を視聴者の買い替え・リサイクルに振り向けるというのが関係者の利益の均衡にふさわしかったように思う。 

 政府の強引なやりくちに唯々諾々と従う国民にも、もちろん問題がある。政治のひどさにはあきれるが、国民が監視したり、注文をつけたりしないと、とんでもないことになる。今回もだ。

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