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2011年8月23日 (火)

財務副大臣の「増税」への意見

 記者会見で質問にどのような答え方をするかによって、政治家の識見や力量を判断することができるように思う。財務省の記者会見の記録を読んでいると、五十嵐文彦副大臣のほうが、木で鼻をくくった話し方をする野田大臣よりも説得力がある。

 最近の記者会見で、五十嵐副大臣は丁寧に、かつわかりやすく答えている。こうした副大臣の発言を、きちんと報道することはメディアの役割だろう。

 「増税をやりたい政治家なんていない。安易な増税を提案している人は1人もいません。私たちは日本の将来を思って、今の日本の財政の状況からいって、これ以上あてのない財政の赤字の増大を看過出来ないという立場から色々な模索をしている。増税ばかりでなく、税外収入、節約、優先順位の見直し、その他の増収策も含めて、ありとあらゆる検討をし、止むを得ず最後の手段として増税が必要ならやらなければいけない。」

 「経済の足を引っ張るとすれば、日本においても財政の困難から来る実体の経済、あるいは金融に対する、社会に対する悪影響が大きいということを申し上げてきました。」

 「復興増税といわれる。この景気が悪い時に、円高の時に、法人税率を上げるのかと思う方が沢山おられると思います。私どもは、5%の実効税率を下げるということを提案していたんですから、法人税率を今のままで放置した方が税収が増える。ですから、それは増税じゃない。それなのに、増税になると騒いでいる人たちは物事がわかっていない人たちだと思います。」

 「復興債か増税かという財源の立て方自体が、マスコミの皆さんも含めて間違っていると思います。復興債は財源ではありません。復興債は将来の増税に必ずつながりますから。」

 「財政審の分科会で、民間のアナリストの方から、日本もソブリンリスクに見舞われる可能性がかなり大きいと。もし今のユーロ圏での危機が拡大した場合には、次はどこだという話が来て、必ず最大の財政赤字国である日本に目が向けられると。それは大変大きな危機だという分析がアナリストの方から示されたところです。私共もやはりそうだと思っています。」

 こういうまともな政治家がいるのに、民主党総裁選に名乗りを上げている閣僚や党幹部の見識や問題意識の何と低いことか。というわけで、国民の大多数は菅首相の後釜選びを醒めた目で見ているのではないか。

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