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2011年8月 2日 (火)

続・信念なき政治家、菅首相

 テレビで中国の故・周恩来の特集を見た。中国共産党の権力者、毛沢東のもとで首相を長く務めた周恩来は地位におごることなく、実に公私をきちんとわきまえていたという。また、首相として国政のすみずみにまで目を配り、共産党による政治支配の安定を最優先して、毛沢東が極論に走ることがあっても異を唱えることなく追従したという。

 国も時代も違うが、最近の菅首相は原発・再生可能エネルギーなど、ごく限られた問題にしか関心がないようにみえる。視野狭窄の状態である。

 原発とそれにとって代わる再生可能エネルギーの話となると、菅首相は生き生きとする。長野県茅野市で開かれたNPO主催の新エネルギー問題のシンポジウムに、わざわざ飛び込み(NPOとは話ができていた)で参加し、あいさつした。そこでも、経済産業省と原子力安全保安院との関係がおかしいという話をした。格好の攻撃対象を見つけた菅首相はバカの一つ覚えみたいに、ぶっていた。

 最近の大きなニュースは、極端な円高とドル・ユーロ安、それに米国の債務上限引き上げ問題である。1㌦80円を切って77円程度まで円高が進み、輸出関連の産業・企業は収益が相当に悪化している。電力供給不安はいまの情勢では来年以降も続きそうである。大震災からの復旧・復興も遅々として進まない。民主党政権は増税に真っ向から取り組まず、バラマキ体質はほとんど変わらない。財政健全化をまともに考えている政治家はほとんど与党にはいない。

 オーバーに言えば、日本経済にとっていいことは何もない。このため、国内経済の縮小などを見込んで、企業は海外への投資を増やし始めた。国内の拠点はいずれ縮小に向かおう。雇用にもその影響が及ぶ。

 このように、国内経済や雇用情勢の先行きはかなり厳しいとみられるが、菅首相はそうした重要な国内問題に全然関心を示さない。災害復旧・復興のテンポを早めるための努力も全然しない。官僚、民間人を含め、自分の取り巻きともっぱら接し、記者会見も、自分の都合のいいときしか行なわず、質問にはろくに答えない。茅野市のシンポジウム参加はそのいい例だ。

 民主主義国家では、首相たる者、自分が何を考えて政治をしているのか、を国民に絶えずわかりやすく発信するのが政治家としてのイロハである。記者会見の質問がお粗末なことは少なくないが、それでもメディアを通して伝える努力は必要である。

 菅首相をはじめとして、それが常識でないのは、本来、政治家になってはいけない人たちばかりが政治家(屋)になっているからだ。国民もまじめに考えることなく、外見や、付き合いとか商売などの関わりで、本来、政治家にふさわしくない人たちに投票してきたからだろう。現在の政治状況は国民の側にも大きな責任がある。

 現代中国は発展の急ぎ過ぎに伴うひずみがいろいろな形で現われている。日本は民主主義国家の基本すらわきまえない政治家や国民のエゴが噴出したまま収拾がつかない混迷ぶりを示している。どっちの国も、まともになるのはいつのことだろうか。

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