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2011年9月 9日 (金)

リタイヤ(引退)した直後の男たち

 サラリーマンのような、定年のある職についている人は長生きする限り、いつかは引退する時がくる。60歳とか、62歳とか、65歳とか、あるいは70歳とか、人によってまちまちだが、元気で老後を迎えることができる人は退職・引退する。そうしたとき、男性は大きな環境変化に置かれる。毎日、決まって仕事に行っていたのに、突如、出かけないで家にずっといることになるからだ。

 そうなったとき、大都会でサラリーマン生活をしてきた男性(主人)は新しい状況にどう適応しようとするか。また、主人が普段、家にいるようになった専業主婦はどうするか。高校時代の同級生が数人集まったとき、そんな話題でもちきりになった。以下、さわりのいくつかを。

 引退した男性の大半は、地域に根差した活動をしてきていない。だから、リタイヤした直後は家に引きこもることが多い。しかし、主人がいると、主婦はきちんきちんと食事を朝、昼、晩とつくらなければならない。気軽に出かけられない。友だちと長電話もしにくい、遊びに来てもらうこともできないetc.。このため、主婦は活動の自由度がなくなってしまう。ストレスがたまる。そこで、いかに主人にしょっちゅう出かけてもらうか、に知恵をしぼる。

 例えば、主婦は地域にあるカルチャーセンターのチラシをもとに、主人が行く気になるような教室をみつけ、主人に行かないかと誘いかける。したがって、カルチャーセンターへの問い合わせは圧倒的に女性からだという。そして、その気になった男性がカルチャーセンターに電話してくる内容はほとんどが「女性ばかりではないか」というもの。女性ばかりの教室には男性は行きたくないからのようだ。女性の前で恥ずかしい思いをするのはイヤだという気持ちからか。

 また、カルチャーセンターの絵画教室に来ている男性は先生に「自分は絵が好きできているわけではありません。家にいると、家内にいやがられるので、ここに来ているだけです」と言ったそうだ。

 しかし、そんなことがきっかけで、老後の楽しみ、趣味ができることもある。自分で気付かなかった才能が開花し、くろうとはだしの作品ができたりすることもないではない。

 そうした余暇活用とは別に、家事をやったことのなかった主人が、リタイヤ後に徐々に食事、掃除、ごみ捨て、洗濯などを分担するようになっているという話が出た。主婦の仕向け方次第で、主人が段々、家事、身の回りの仕事を手伝うとか分担するようになっている。

 親の介護に苦労する主婦がまだまだ多い。いわゆる老老介護も少なくない。そして、このごろは、リタイヤした男性が親の介護で苦労している話も聞く。

 もう1つの問題は、ひとりで暮らしている高齢者が増え、一日中、ほとんど口をきかないというケースである。80歳超の知人はどこも悪いところがなさそうで、近所には娘の一家が暮らしているが、「さびしい。死にたいくらい」と洩らすことがある。東京の中層マンション暮らしだからという面もあるし、隣は誰が住んでいるかわからないような大都会に住む代償かもしれない。だが、お年寄りが何かと集まり、おしゃべりしたり、飲んだり食べたりするような場が市区などの公共によっても、NPO/NGOによっても設けられていないのは、まことに遺憾である。

 

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