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2011年9月18日 (日)

復興等臨時増税の政府税調案

 政府の税制調査会が東日本大震災などの復旧・復興財源に充てる臨時増税の素案を9月16日にまとめた。叩き台の叩き台であり、野田首相の見解や民主党税制調査会の主張、さらには自民党、公明党など野党の意向などを折り込む過程で相当に変わらざるをえない。でも、とにかく、復興に必要な財源を賄うための増税に関する議論の出発点に立ったことは一歩前進だ。

 衆参のねじれがある以上、政府・与党の思い通りにことが運ぶとは限らない。したがって、まず、政府与党内の一本化、そして野党との妥協・合意、政策協定などが随時求められる。そのときに野田首相(民主党総裁)の政治手腕が試される。また、民主党国会議員の見識・力量が問われる。相も変わらず、財政規律を無視し、増税には反対する声が民主党内に強いのは憂慮すべき事態である。

 実は自民党や公明党にも、財政の大盤振る舞いを十年一日のごとく主張する輩もいる。日銀に国債を直接引き受けさせればいいとか、といった類いの主張をする。この際、国会議員諸氏に対し、フリーランチはないという当たり前のことを改めて強調しておきたい。

 税調素案では、復旧・復興対策事業費13兆円(全体の事業費19兆円のうち、2011年度予算の第1次補正と第2次補正で6兆円を計上ずみ)、流用した年金の戻し2.5兆円、B型肝炎対策の税措置分0.7兆円の歳出増に対し、歳出削減・税外収入で5兆円を確保する。したがって、必要な増税規模は11.2兆円という。それを復興国債で賄い、国税で10.4兆円程度、地方税で約0.8兆円、増税して償還する、償還期間は5年ないし10年間を踏まえ、検討するという。

 国税の増税は、所得税と法人税の2税の付加税か、それらにたばこ税の増税をも加える増税案のほか、消費税引き上げも試算例に挙げている。しかし、野田首相は消費税引き上げは案から外すよう指示したという。消費税の引き上げについては、年々急速に増える社会保障費用との一体改革に結び付けて考えているかららしい。

 「復旧・復興の財源については、次の世代に負担を先送りせず、今を生きる世代全体で連帯し、負担を分かち合う」。素案は冒頭の基本方針の考え方でこう言っている。それに賛成する。ただし、復旧・復興だからといって、無駄な歳出はしないように。民間と違って、ムダの多いお役所に特に言いたい。

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