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2011年10月19日 (水)

オリンパスの企業買収手数料は異常

 オリンパスのマイケル・ウッドフォード前社長解任問題で、同社が2008年に英国の医療機器メーカー、ジャイラス社を買収したときの手数料が高過ぎたか、否かが大きな争点となってきた。真相は今後明らかになっていくだろう。

 しかし、日本経済新聞によると、菊川剛会長兼社長が、フィナンシャルアドバイザーに同社が支払った手数料について「実際に払った額は約300億円で適正額だ」と語った(19日に同社は240億円と発表)が、どう見てもおかしい。約2000億円の企業買収で、手数料が買収額の10%を超えるというのは異常な高さである。

 企業買収のフィナンシャルアドバイザーは、買収資金の面倒をみるなど、金融業務を兼ねている。とはいえ、顧客の企業買収にうまく乗っかってとてつもない利益を得るのはまともな商行為ではない。また、企業買収の主役のオリンパスは、フィナンシャルアドバイザーがあくどく何百億円ももうけるのを黙認していた。それ自体、責任を問われるのではないだろうか。

 ジャイラス社買収については、素人からみると、手数料が1ケタ少ない30億円(ないし24億円)だとしてもおかしくはない。それなのに、菊川氏は300億円を適正額だと言う。菊川氏の経営者としての良識、判断力を疑う。それとも、企業買収のビジネスに関われば、それぐらい払うのは当たり前だと思っているのだろうか。

 ウッドフォード氏はジャイラス買収で払った手数料が約700億円という多過ぎる金額だった、と主張しているという。それが事実だったら、もっと大きな問題となる。

 また、菊川氏ら同社の幹部は外部の第三者意見を得ており、適正だと言っている。しかし、これほど巨額の手数料(率)を妥当と判定する第三者とは一体、どこの誰なんだろう。今回の企業買収に関する内紛を見ると、世間知らずの箱入り娘が、百戦錬磨のインベストメントバンクにいいようにもてあそばれたという印象を抱く。

 少なくとも、外国人を社長に迎えたおかげで、過去の企業買収に関する問題点が公けになったのは評価できよう。

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