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2011年12月31日 (土)

明るい話が少なかった2011年

 それぞれにあの日を思い年を越す。(明空)

 今年(2011年)、わが国の明るい話題、出来事といえば、なでしこジャパンの活躍と、橋下徹大阪市市長(前大阪府知事)の活動ぐらいしか思い付かない。後者については異論もあるだろうが、前者に異を唱える人はいまい。概してオトコどもが精彩を欠いていたので、なでしこの元気パワーはこれからの日本を背負うのは女性だということを改めて強く認識させたように感じる。

 橋下氏は地方から政治を改革しようという改革の旗手である。既得権益にあぐらをかく人々を槍玉にあげようとしているため、同氏の足を引っ張る層が少なくないが、国や地方自治体の政治家および役人たちを目覚めさせる風雲児として、今後の活動に期待している。

 年の瀬、野田首相は社会保障と税の一体改革を行なうため、消費税引き上げについて民主党と政府の基本方針をまとめた。党内の反対意見が強いなか、実施時期を遅らせることなどの条件付きで、消費増税案をともかく決めた。政界では増税は選挙にマイナスというのが常識だが、野田首相は国の財政破綻を避けるため、消費増税を含む税制改革になんとか踏み出した。その一点で、野田氏は歴史に名を残すことになろう。

 野田内閣は整備新幹線の延伸、八ツ場ダムの建設再開など、人からコンクリートへの逆戻りなど、相当ふらついていることも確かだ。しかし、マニフェストにもなかった消費税引き上げがいまや国の主要課題になった以上、それに正面から取り組む姿勢は評価できる。国民に、いまの日本が直面している環境や課題をわかりやすく説き、2012年内に、総選挙で信を問うことを望む。

 2011年3月11日の地震、津波そして福島第一原発の事故は、あまりにも悲惨な出来事だった。なかでも原発事故は放射能汚染という、技術で制御ないし始末しがたい災厄を広範囲にばらまいた。そして、エネルギーの多くを原子力発電に依存してきた日本の経済社会は、日々のエネルギー供給を確保しつつ、将来の供給源をどうするかという課題に直面している。

 絆という言葉が示すように、日本社会に新しい局面が開けたことも確かだが、ポスト3.11の日本の歩むべき道を政治はほとんど示していない。このため、経済界は、円高による収益悪化を回避するため、積極的に海外直接投資を行なっている。その影響はボディーブローのように雇用などに響いてこよう。

 かつて英国のブレア首相は就任直後から、とるべき政策として、一にも二にも教育訓練だと言って人材育成を唱えていた。外国からの投資をひきつける重要な要素として、人材育成を考えたのである。現在の日本はそれと同じことが必要な状況にある。

 政界は十年一日のごとく、権力をめぐる争いに明け暮れている。世界もまた同様だが、そうしているうちに日本国は沈没しかねない。人的な要因によるのか、自然災害によるのかわからないが。

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