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2011年12月25日 (日)

1人あたりで2012年度予算案を見ると

 野田内閣は24日、国の2012年度予算案を決めた。一般会計総額は90兆3339億円。税収は42兆3460億円にとどまり、新規国債発行額44兆2440億円より少ない。基礎年金の国庫負担割合を2分の1にするための財源約2.6兆円を年金交付国債で賄うことにして一般会計からはずしたり、震災復興費を管理する特別会計を設けたりしているので、実質の一般会計規模は96兆円を超える。

 税収よりも国債などの借金のほうが多いという異常な事態は12年度で4年目になる。国の借金残高は12年度末に1000兆円を超える見通しだ。安住財務相は「国債依存の体制はそろそろ限界に来ている」と語ったが、財政の責任者としての認識が甘過ぎる。

 以上、メディアが報道する金額は兆円単位で、庶民にはおよそ理解不能だ。そこで、国民1人あたりとか、働く人々(生産年齢人口)1人あたりで国家予算を計算してみると、次のようになる。

 1年間に、一般会計の歳出は1人あたり約70万円。生産年齢人口1人あたり113万円である。社会保障や地方自治体への交付金などに充てられる。借金の返済・利払いも含まれる。これに対し、所得税や法人税などの納税は生まれたばかりの赤ちゃんなどを含め、国民1人あたり約33万円、生産年齢人口1人あたりだと約53万円である。これでは国の台所は大赤字である。そこで、新たに借金をするが、それが1人あたり約35万円になる。生産年齢人口1人あたりだと約55万円に達する。

 こうした借金は積もり積もっていて、残高は国民1人あたりおよそ800万円である。生産年齢人口1人あたりだと約1250万円ぐらいになる。一見して、返済できそうにない金額だ。このように、日本は、国としては世界でも突出して大きな借金を抱えているのである。そして、いまなお猛烈な勢いで借金を積み重ねつつあるのだ。

 新聞、テレビはどこも、借金依存の来年度予算の問題点をとらえてはいる。だが、歳出削減、歳入増加にまじめに取り組んでいない政府に対し、こういうことをやれ、と具体的な改革案を提示するところまでいっていない。それだと、国民は、借金を少しでも減らすには、野田首相が社会保障と税の一体改革で唱える消費増税を受け入れるしかないと思うだろう。

 日本は財政健全化のため、消費税を西欧主要国並みの20%ぐらいに上げる必要があるかもしれない。しかし、トーゴーサンピンといった税の不公平な徴収を是正するとか、医療の過剰検査・投薬の抑制などや公務員の給与適正化など、歳出削減を徹底的に進めることによって、増税幅を抑えることができる。もっと国民1人ひとりが国の財政・税に関心を持ち、声を上げようではないか。

 

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