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2012年4月20日 (金)

首都直下型地震の被害想定

 東京都が首都直下型地震の被害想定の最新版を18日に発表した。積み上げ方式で被害を推計しているが、火災を発生場所で消すことができず、回りに延焼していく事態が起きたら、都の推計をはるかに上回る規模の物的、人的被害になるのではないか。

 今回、発表された被害想定のうち、最も被災規模が大きいケース(M7.3の東京湾北部地震が冬の夕方6時発生、風速は8m/秒)を読むと、首都、東京は都区部の30%が停電し、都区内東部では60%以上が停電する。都市ガスの供給は都区部の大半で停止する。上水道は都区部の45%で供給が止まる。下水道は都区部の管きょの27%が被害を受ける。

 家屋の都区部における全壊は11.2万、半壊は29.5万にのぼる。都区部の出火は754件で、消失棟数は19.5万にのぼる。都区部の死者は9337人、負傷者14万人におよぶ。また、都区部の避難人口は311万人に達し、その内訳をみると、避難生活者が202万人、疎開者が109万人になるという。

 この発表資料に目を通して疑問があるのは、火災の延焼規模である。木造住宅密集地域といわれるところは地震で倒壊する家屋が多いと予想されるが、それとともに、火事が起きたら、火が広がりやすい。普段でも、道路が狭いから消防車が行きにくいところである。そもそも大地震が起きたら、道路は余計混み、消防車は動きがとれないだろう。次々に回りに延焼したら、手のつけようがない。それに、断水する地域が半分ぐらいあるから、水がなくて消防作業自体が不可能な事態もありうる。すぐ近くに川や海があれば別だが。

 東京スカイツリーにのぼって東京を見下ろすまでもない。首都は低層、中層、高層の建物がびっしりと連なっている。したがって、関東大震災や東京大空襲のような火災の拡大版に襲われる可能性がある。その場合、死者は桁違いに多いと思われる。

 江戸時代は天水桶で水をためておき、火消しが延焼を止めるために家屋を壊したりした。それでも、風が強くて、火の勢いを止められなかったことがある。現代の東京は地震と火事の複合にはほとんど備えがないから、国家として本気で早急に対策をとらなければいけない。(といっても、国会を見てもわかるように、いまの政治家や主要政党は全く無能に等しいのだが)

 ここで取り上げたケースは最も火事が起きやすい最悪の条件を想定したものである。したがって、東京直下型地震の到来は自然現象として覚悟せざるをえないが、被災の程度が軽いケースのような条件で地震が起きるのをただただ願うしかない。何と無力なことか。

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