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2012年4月 6日 (金)

桜が満開の上野に

 東京の桜が満開となった。上野に午後行ったら、大変な人出だった。桜の下を歩いていて意外だったのは、聞こえる言葉が、日本語とそうでない言語とが半々ぐらいであること。日本人でない人の話す声が大きいのだろうか、あるいは、日本人は会話が少ないか、声が小さいのだろうか。異国の言葉の主は顔を見ると、アジアの人がほとんどだった。白人は少なかった。それはそれとして、皆、美しく咲く桜花に満足げだった。

 同じ上野の一角にある国立科学博物館では、米国の歴史学者、ハイラム・ビンガムがマチュピチュ「発見」を学術雑誌に発表してから100年ということで「インカ帝国展」を開催している。天空の都市、マチュピチュを紹介する3Dの大きなスクリーンを見ていたら、少しめまいがした。それはさておき、インカ帝国の姿をこの展覧会で知ることができた。

 インカ帝国は文字、車輪、鉄器のない独自の世界だった。高地が多いため、インカ道といわれる、帝国をつなぐ山道などが南北4千キロメートルに張り巡らされ、延べ4万キロメートルに達した。このインカ道をチャスキとよばれる“宅急便”が走った。彼らは1日に280キロメートルを運ぶことができたという。

 スペインのフランシスコ・ピサロが1533年、インカ帝国を滅ぼしたのは有名な話だが、この侵略と歩調を合わせて、修道士バルベルデがキリスト教の受容とスペイン王への臣従をインカ帝国の王に求めた。そして、イエズス会は王の斬首までやってのける。また、太陽の神殿を破壊し、もとの土台の上にキリスト教会を建設した。太陽神を意味する金のさまざまな製品は溶かして金の延べ棒にし、本国に送った。そうしたスペインによるインカ帝国滅亡の歴史も展示している。

 その展示の説明には、こうある。「侵略者たちは常に物を奪うだけでなく、人の「心」をも破壊します」と。西欧による侵略、植民地化は今日にいたるも、その地域の文化や経済、社会にまで大きな傷跡を残している。そのスペインも、イスラムの支配を受けた時期がある。

 国立科学博物館を出たら、外は暗く、冷たい風が吹いていた。夜桜見物にはいささか冷える。

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