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2012年4月 2日 (月)

野田首相は国民にもっと語りかけ、わかってもらえ

 野田総理大臣率いる内閣は消費税率引き上げ法案を3月末に閣議決定した。野田氏がほとんど全精力を注ぎ込んで閣議決定までこぎつけたことは評価したい。しかし、このことに手一杯で、外交、内政の諸問題をおろそかにしてきたつけは大きい。それに、消費税引き上げについても、党内反対勢力の突き上げに譲歩を重ねたため、国会で法案が成立しても、実際に8%への増税、および10%への増税ができるかどうか、楽観しがたい。

 野田首相はスマートさはないが、実直な人柄にみえる。したがって、民主党の支持率が低迷しているにもかかわらず、野田総理大臣の支持率は比較的、高い。それゆえ、野田氏はどんどん国民に直接、自分がやりたい政治・政策について語りかけ、理解・支持を増やすことが望まれよう。

 現在の政治状況は、与党が内部で分裂・抗争を繰り返し、最大野党の自民党も一本にまとまらない。このため、明確な国家意思がほとんど見えない。円高・株安が日銀の政策転換によっていくらか是正されたものの、デフレからの脱出口は見えない。二院制や選挙制度の見直し、国会議員の定数削減、公務員優遇の是正、社会保障支出の効率化、むだな歳出の削減などによる財政破綻阻止、原発事故の後始末、エネルギー政策の改定、TPP、安全保障強化、地方分権など、日本が直面している重要な課題は実にたくさんある。

 それにもかかわらず、自民党時代からの既得権益を守ろうとする勢力が国会内でも外でも強い。それらの抵抗勢力を打破するには、国民が大規模なデモなどで改革を強く求めるか、小泉政権時代のように、総理が直接、国民に積極的に語りかけ、理解と支持を求めるしかないように思われる。

 だが、野田氏の注力する消費税引き上げ法案が成立したとしても、財政再建のめどとなるプライマリーバランスの黒字化を達成することはできない。著名な経済学者たちはプライマリーバランス達成には消費税税率を25%以上に引き上げる必要があると指摘している。今回の法案は10%まで引き上げる内容だが、これは単なる一里塚にすぎないのである。野田内閣はそのあたりを国民に丁寧に説明し、事態の深刻さをわかってもらうべきである。国民に知らせないほうがいいという発想はフクシマでの放射能漏れを住民たちに隠したのと同じだ。

 野田総理は国の指導者の最高の位に到達したのだから、これ以上の栄達を考えず、ひたすら国民の未来のために尽くしてほしい。とことん、国民に情報を公開し、消費税増税だけでなく、ほかの諸課題解決に懸命に取り組んでほしい。とにかく、もっともっと国民に直接語りかけていくべきだ。

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