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2012年5月24日 (木)

日本の衰退につながる政党政治のひどさ

 世界をみると、政治、経済、治安などがひどい国がたくさんある。ギリシャ、エジプト、シリアなどなど。日本は過去の蓄積があるので、それらの国に比べれば、はるかに、ましな国、いい国である。しかし、政治の停滞ぶりは目も当てられないほどだ。

 きょう24日は民主党の小沢一郎氏の70歳の誕生日だそうで、小沢氏の率いる「新しい政策研究会」の会合では、民主党の女性議員たちが花束とケーキをプレゼントしていた。小沢氏は、その会合で、相も変わらず「国民の生活が第一」という政権交代の理念を掲げていけば国民の理解と支持を得られるとして、消費税引き上げに反対の意向を表明した。

 だが、同じ日、国会では衆議院社会保障・税一体改革特別委員会で、野田佳彦首相が消費増税などで野党の厳しい追及を受けていた。野田首相も小沢氏も同じ政権の座にある民主党なのに、小沢氏らは、党として承認した税と社会保障の一体改革に反対し、野田内閣の妨害をしている。まして、民主党が総選挙で掲げたマニフェストが財源面から実行不可能なことが明々白々となっている今日において、小沢氏が具体的な論拠を示すことなく、消費税反対だけを唱えているのは、正気の沙汰ではない。さらに、小沢氏に追従する女性議員や男性議員は思考能力が欠けているとしか思えない。

 日本国の財政は債務残高/GDPでみて、先進国の中で段違いに悪い。そのことを理解できる民主党議員は多くはないらしい。それだから、国会の審議に総理大臣が貼り付けなのに、平気で派閥の親分の誕生日祝いなんぞにうつつをぬかせるのだろう。誕生祝いケーキのローソクの火を吹き消すさまは、テレビニュースで見たら、醜悪そのものだった。太平の世の中のつもりなのだろう。

 全国のすべての原発が停止し、再開されないままだと、夏場の電力不足で停電のおそれがある。フクシマを踏まえ、日本の原発をどうするのか、政府および国会は夏場のピークに備えて、早く基本方向を打ち出さねばならない。学者を中心にした政府の委員会で、将来の原発依存度をいくつかケースを設けて検討したりしているが、まず政府が決めるべきは、原発を将来とも利用するか、それとも廃止するかである。ドイツにしても、スイスにしても廃止を決め、段階的に停止することにしたが、日本はそうした政治家の意思決定が存在しないのである。

 したがって、世論調査の数値がまかりとおる。原発反対が過半数を占め、きちんとした意見を持たない政治家たちは世論調査の結果にふりまわされがちだ。しかし、原発がいっさい稼働しなければ、供給不足による強制停電などが起こる可能性が大きい。それでもかまわないという国民もいるだろうが、実際にそうしたら、経済の混乱、衰退や社会不安が高まるおそれがある。それでもよしとするのか否か。国民自らが問われている。無論、政治家も。そうした重大な局面にいて、政治家が思考停止状態にあることは国の衰亡に直結しよう。

 ことしの夏をどう乗り切るかが政治家の決断すべき事項である。関西電力の大飯原発3、4号機の稼働について、地元(福井県おおい町)の町議会は同意している。しかし、京都府、滋賀県などは安全審査などのチェック体制が万全ではないため、慎重な姿勢である。その背景には、原子力安全委員会や安全・保安院の組織の再編について、政府案と自民党案とが異なり、進展していない事情がある。そのチェック組織再編を国会は早く決定しなければいけない。国の将来を左右する政治家の自覚が求められる。

 東京スカイツリーの開場を、新聞は一面トップで大きく扱ったりした。テレビも同様。東京タワーの開場のときはローカルニュースだったというのに。また、金環日食についても、新聞・テレビは国民的行事のように盛大に扱った。国民のほうも、そうしたメディアによる派手なPRに乗っかっている。盆と正月が一緒に来たような高揚した気分になったと言えよう。しかし、国民も浮かれていては駄目だ。自国が難題をたくさん抱え、それらの解決が容易ならざる事態にあること、そして、国民がひどい目に会う可能性が少なくないことを直視する必要がある。

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コメント

>当たり前な現実を語る政治家が最近は見当たらなくなってしまったのは言うまでもない。

当たり前な現実ばかりを語るのは子供である。
「それで、どうした」の問いには答えられない。

>そして実現不可能な理想や夢を語る偽善が横行するようにもなっている。

非現実 (理想や夢) の内容を現実の内容に変換する手順は、公表する価値がある。
有効な現実対応策がなくては、口を開いても仕方がない。

>とくに政治家は現実を一切語らずに理想論ばかりで目が点になっている人は多いだろう。

現実は現在時制の内容、理想は未来時制の内容である。話を混乱させてはならない。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/

投稿: noga | 2012年5月25日 (金) 04時10分

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