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2012年6月23日 (土)

大飯原発再開へ抗議集会

 福井県にある関西電力大飯原子力発電所の運転再開決定に対して反対の人たちが、22日夜、東京・永田町の首相官邸前に集まった。主催者発表で4万人、警察調べで1万人というから、近来にない大きな抗議集会である。大飯原発の運転再開に賛成の人たちも集まっていたが、大半は反対の人たちである。

 賛否はさておき、国民が国の将来に関わる重要なテーマについて目に見える形で自分たちの意思を表明するのは、わが国の民主政治にとってプラスだ。

 ただし、原発の運転再開に反対するだけではなく、同時に、「各家庭は電力消費を1割減らそう」などといったプラカードを掲げたらよかったと思う。電気のない暮らしや経済活動は考えられないが、家庭も企業なども野放図に電気の消費を増やしてきたことへの反省を具体的に行動として表す必要がある、それも政府から節電目標として与えられるのではなくてだ。さもないと、電力の供給不安がずっと続いてしまうおそれがある。

 同じこの日、政治のほうでは、民主党の小沢一郎元代表が、消費税増税に反対だとして離党する意向を示し、新党結成に向けて動き出した。小沢氏が3.11(原発事故を含む)にほとんど関心を示さないのと裏腹のように、野田首相は漠然とした脱原発の意向を示してはいるものの、いつまでにどういう原発を止めるかなどといった具体的な内容は審議会・委員会の検討にゆだねたままだ。このように、政府も国会の先生がたも原発問題を真剣に考えていないので、大抗議集会が起きたのである。

 ところで、計画停電の対象地域に、北海道電力管内などが入っているのに、東京電力、東北電力の両社が入っておらず、しかも節電目標も設けないですむのにはびっくり。東電だと、福島第一原発も第二原発も停止し、柏崎刈羽原発もすべて止まっているのにだ。3.11の直後には、私は東電管内から関西電力などのある西日本に工場などがシフトするだろうと予測したが、間違っていた。

 東電は「フクシマ」の起きた原因などを自ら調査した報告書を作成したが、責任回避の色彩が濃いものだった。また、実質倒産企業であるにもかかわらず、経営体制や損害賠償などで、民間企業としての東電の主体性を確保しようとして、批判を浴びた。料金引き上げについても、社員の給与引き下げが足りないなどと指摘されたりしている。しかし、マスコミを含め、東電を叩きすぎるのはどうかと思う。経営陣を批判するのは結構だが、一般社員の士気を殺ぐのは好ましくない。電力の安定供給は彼らの努力のたまものでもあるからだ。

 原発事故が起きた以上、廃止した福島第一原発の1~4号機を安全に、かつできるだけ早期に撤去するようにしなければならない。とはいっても、使用済み燃料の処理処分などを含め、何十年もかかる話である。費用も何兆円かかるかわからない。しかし、優れた技術者たちをできるだけたくさん集めて、彼らに意欲的に働いてもらう必要がある。そうであれば、東電が、ぜひ働きたいと思うような職場でなければならない。それには、東電についても、優秀な人材には高給を払う、といった常識が許されていい。坊主憎けりゃ‥‥は感心しない。

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