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2012年6月 6日 (水)

高齢者の医療保険自己負担率引き上げ

 少子化の流れを食い止めるためには何をすべきか。6月6日の日本経済新聞夕刊は、ローソンの新浪剛史社長へのインタビュー記事を載せている。その中で「医療保険の高齢者負担率を上げるなどし、社会保障の財政支出を子育て支援にもっと割けばいい」と主張している。

 高齢化の進行で国全体の医療費や介護費用は年々増大している。一般論として社会保障の充実そのものは望ましいが、経済の低迷および少子化傾向のもとで、どうやって、どれだけの財源を確保できるのか。それと裏腹の関係で、限られた財源をどこにどう配分するか。そうした問題を国民がまじめに考え、自らの意見を国政に反映させていく必要がある。

 そういう意味で、新浪社長の問題提起は傾聴に値する。「極論すれば、(財政)コストは高齢者にかけるより子どもにかけるほうが将来のリターンは大きい」とまで言い切っている。

 いまの社会保障政策は日本の高度経済成長時に本格化に始まった。そして、1990年代以降の経済低迷で経済基盤がすっかり変わったにもかかわらず、惰性で歳出規模を膨らませてきた。その結果がGDPの2倍にも達する国の債務(借金)である。このままでは遠くない将来に財政破綻に追い込まれるだろう。

 したがって、社会保障政策と財政政策とを抜本的に見直す必要がある。その中で、高齢者は貧しいなどといった固定観念をぬぐい去り、社会保障政策の内容をゼロベースで再点検しなければいけない。年寄りが病気になりやすいのは事実だが、過剰診療に歯止めをかけるには、高齢者医療の自己負担率1割を、せめて2割に引き上げるぐらいのことはしたらいい。

 新浪社長は、インタビューの中で、子どもを社会全体で育てるようにすべきだとし、「(企業などにとって)長期的に見れば女性を雇わないのは経営的にマイナス」、「女性を雇うことをコストと考えてはいけない」とも述べている。いまだに男性中心の発想が強く残っている日本社会はその言に耳を傾けてほしいと思う。

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