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2012年8月25日 (土)

2011年度の医療費3%増

 日本全体で使った医療費(概算)は2011年度に37.8兆円、前年度比3.1%増だったと厚生労働省が24日に発表した。1人当たりだと29.6万円で、前年度比3.4%増である。

 この概算の医療費は全医療費から全額自己負担の医療費や労災医療の費用などを除いたもので、全医療費の約98%をカバーしているとされる。そして、医療保険適用分が35.9兆円、残り1.9兆円が公費である。

 医療保険適用分についてみると、70歳未満が18.9兆円、70歳以上が17.0兆円かかっている。これを1人当たりでみると、70歳未満が17.9万円なのに対し、70歳以上は80.6万円と4倍以上になっている。75歳以上だけでは1年間に91.6万円に達している。

 言うまでもないことだが、1人で年間に何百万円などといった多額の医療を受けている人もいれば、ほとんど医療費のかからない高齢者もいる。それらの平均で、1人80万円~90万円かかっているのである。医科の入院だと、1日につき平均3.2万円かかっている。自己負担はその一部だけだ。

 日本社会は人口は減りつつあるが、高齢者の実数は増えている。それに高価な新治療法が導入されている。このため、全国医療費は増加の一途をたどっている。しかし、70歳以上の高齢者の多くは医療費支払いの自己負担率が1割と低いので、生産年齢人口にあたる人たちの保険料負担や自己負担率が重くなっている。

 全医療費を減らす努力もされてはいる。後発医薬品の使用促進、入院日数の抑制などだが、あまり効果が上がっていない。カルテの全面電子化による医療報酬のチェック強化や、病院に比べて高い診療所の医療報酬の引き下げなどが必要である。

 また、高齢者の自己負担率を増やすべきだし、子どもの医療費タダといった地方自治体の過剰な住民サービスを是正する必要がある。

 経済が高い成長を続けていた時代は20年以上も前に終わった。にもかかわらず、国も地方自治体も、財源がないのに社会保障を充実してきた。その結果が今日の財政危機状態である。医療のみならず、介護や年金なども同様である。消費税を少しばかり上げるぐらいでは危機から逃れることはできない。

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