« わずか半年で普通国債残高が18兆円も増えた | トップページ | 「江戸の大名菩提寺」展 »

2012年11月12日 (月)

特例法なくとも赤字国債出せるようにとはとんでもない

 政府は今年度予算で予定している赤字国債の発行が、特例法が成立しないため、歳出を一部ストップしている。野田政権は自民党に働きかけて、近日中に特例法を成立させようとしている。それと並行して、毎年、その年度の赤字国債発行を認める特例法案を国会で通さないですむような法改正をもくろんでいる。すなわち、一般会計予算案と特例公債法案とを一体で処理し、自動的に赤字国債発行が可能になるという仕掛けづくりだ。しかし、それはとんでもない考えだ。

 建設国債と違って、赤字国債は歳入不足の穴埋めのために発行するもの。その発行に歯止めがなければ、健全な財政路線からどんどんそれていき、国の財政が破たんするのは必至である。赤字国債の発行を毎年、議会で承認した金額だけにとどめるという特例法の趣旨は、財政健全化を確保するためのもので、歴史的な失敗の教訓をもとにしている。

 それなのに、野田首相も、自民党の安倍総裁ら首脳も、予算案の成立と赤字国債の発行とをセットで承認するような特例法改正に前向きである。

 しかし、これまでのところ、国会の予算案審議は大ざっぱで、国の歳出にはむだづかいが多い。それは会計検査院が次から次へと槍玉にあげている通りだ。そうした水膨れ予算に合わせて自動的に赤字国債の発行額を認めていたら、国の借金はますます膨れ上がる一方となろう。

 国会で、予算案の徹底審議と特例法案の審議とが牽制しあうような状況はむしろ望ましい姿である。それは、我が国の財政が抱えている問題点に議員たちが気付き、それを是正する方向に持っていくには欠かせない前提でもある。

 衆参のねじれなどで特例法の成立が遅いからといって、赤字国債発行をできるだけ抑制しようという特例法の機能を取り除くことは日本の将来を危うくする。

|

« わずか半年で普通国債残高が18兆円も増えた | トップページ | 「江戸の大名菩提寺」展 »

コメント

将来、または10年以内に日本国債はデフォルトしますか?
大手金融機関は国債を徐々に減らしつつあるとか。
何らかの情報を持っているのだと思います。
やはりデフォルトの可能性を視野に入れての事でしょうか?

投稿: 小太郎 | 2012年11月12日 (月) 20時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/184848/56094637

この記事へのトラックバック一覧です: 特例法なくとも赤字国債出せるようにとはとんでもない:

« わずか半年で普通国債残高が18兆円も増えた | トップページ | 「江戸の大名菩提寺」展 »