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2012年12月15日 (土)

立候補者アンケートで、財政再建は不可能との回答がほとんど

 言論NPOが14日に発表した衆議院議員選挙立候補者アンケート「あなたは政治家として何を実現しますか」の結果は、立候補者のほとんどが現状では財政再建が不可能だと考えており、財政再建に尽力したいという立候補者はごく一部に限られることが明らかとなった。

 このアンケート結果の詳細は言論NPOのホームページに掲載されている。それによると、「先の一体改革に加え追加の計画がないと、財政再建は不可能」との回答は44.0%、「財政破たんは避けられない」42.1%で、立候補者の86.1%が財政再建の実現に否定的な見解を持っていることがわかる。

 2015年にプライマリーバランスの赤字を半減し、2020年に黒字化するという政府の目標について、「達成できる」との回答は12.8%しかない。

 財政再建で最も決め手となる政策は何かについては、「経済成長」46.9%、「その他」37.5%、「無駄の見直し」13.2%という。

 現状では財政再建が不可能という回答が圧倒的に多いにもかかわらず、現在の消費税引き上げ予定に対しては「引き上げ自体を見直すべき」57.8%、「経済状況を判断し、延期も検討するべき」21.2%、「景気後退が深刻化しない限り、引き上げるべき」19.0%と、消費税引き上げに否定的な回答が4分の3を占める。

 まことに憂慮すべきことだが、総選挙の立候補者の多くは、日本という国家が直面している財政危機を直視せず、経済成長で何とかなるのではと、”神風”が吹くのを期待しているとしか思えない。

 TPPへの交渉参加については、「参加すべき」28.6%、「参加すべきでない」62.2%となっている。多くの国が交渉に参加しているのに、日本は交渉にすら参加すべきでないという立候補者が6割強もいる。自民党の立候補者でTPP交渉に参加すべきという人はわずか8.1%しかいない。交渉し、国益に反するなら協定に参加しなければいいのにだ。グローバル化を否定的にしか見ない鎖国的発想が強いように思う。

 アンケートの回答者は立候補者1504人の半数強にあたる789人だという。480の議席を争う今回の総選挙は、日本が直面する危機の実相を見つめて国民に厳しい前途を覚悟してもらうべき重要な転換点である。それなのに、政党も政治家も、有権者に「こっちの水が甘いよ」といった、過去の選挙の延長でリップサービスをしているだけだ。恐るべき退廃である。日本の衰退を痛感する。

 こんな立候補者たちに、国民はどういう判断を選挙で示すのだろうか。

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