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2013年1月10日 (木)

中国のゆくえはどうなるか―柯隆氏の話を聞いて

 日本記者クラブで行われた記者会見で、富士通総研の柯隆氏の話を聞いた。話は広い範囲に及んだが、私の解釈では、中国の今後5年ないし10年後は現状から大きく変化することになりそうだ。

 柯氏によると、過去10年間、胡錦濤以下の指導者のもとで、中国は変わろうとして何も変わらなかった。しかし、今後5年~10年、このままではありえない。一党独裁の専制政治を打破しなければならない。習近平総書記は民主化をやらざるをえないが、急げば危うい。追い込まれてやることになるのか。

 日本や米国のような民主主義選挙はありえない。そんなことをしたら、多くの立候補者が殺されるだろうという。中国の憲法学者はまず党内民主主義を導入し、中央委員(7人)を300人ぐらいの党幹部による投票で選出することを唱えているそうだ。マスコミ規制に関する法を制定するとか、司法の独立を認める、とかの主張もされているという。

 共産党の指導者層は子供や妻を米国などにたくさん居住させている。トップ層の87%がそうしているとか。多くの指導者がいざというときに備えて海外に巨額の個人資産を移したりしているようだ。

 広東省の週刊新聞「南方週末」の新年号特別記事改ざん事件と記者たちの抗議活動、および収拾の経緯は、権力むき出しに民衆の不満を抑圧するだけでは13億人余を平穏に統治することが難しくなった中国の深刻な国内事情を表しているように思う。

 尖閣諸島をめぐって日中両国の対立が激しくなっている。それについては、柯氏は、日本政府が中国政府と早く対話を再開すべきだと語った。民主党政権時、富士通総研は中国政府との間にホットラインを設けるよう勧めた。また、尖閣諸島の国有化で中国のメンツをつぶしたいきさつから、非国有化のシナリオを提出したという。日本政府の息のかかったNGOに尖閣諸島を譲渡すること、尖閣諸島一帯を50年間、双方の立ち入り禁止海域とするというアグリーメントに両国政府がサインするといった内容だったそうだ。

 また、柯氏によれば、中国における日本企業の貢献は大きい。直接の雇用が600万人、間接雇用は400万人に及ぶ。金額はわからないが、納税額も大きい。そして中国に技術移転している。これらは今後も中国にとって必要である。したがって、日本の政府も、駐中国大使も、なぜ、そのことをもっと声を大にして言わないのか、と語った。

 

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