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2013年2月24日 (日)

東京マラソン、そして「リメンバー大槌」展

 3万6千人が参加の東京マラソンが24日、開催された。声援を送るため沿道に立っていると、次から次へとたくさんのランナーが途切れることなく走ってくる。その数に圧倒された。快晴で、冷たい北風が強く吹くときもあったが、参加者の皆さんはチャレンジの高揚感、およびおおぜいのランナーと一緒に走る喜びとを味わっているようにみえた。さまざまな扮装をしたランナーはそれを象徴していた。

 参加者と声援を送る人とを合わせれば、何十万人もの人たちが参加した祭典である。日本の、そして東京のゆとりと豊かさ、そして平和を反映する催事として完全に定着した。石原慎太郎前東京都知事の最大の功績だろう。

 同じ日、東京・有楽町の交通会館で、3.11に被災した岩手県・大槌町の写真展「リメンバー大槌」がスタートした。これに合わせて、写真(動画を含む)を撮った住民たちが当時のことを話す集会が開かれたので、ちょっと出た。印象に残った部分を以下に――。

 「壊れた建物の解体が進んでいる。役場の建物についても保存するか、解体するか、2~3月中に結論を出さねばならない。壊れた建物の前に立つと、津波がどんなに高かったか、(エネルギーが)どんなに強かったかを思い出す。だから、ある意味の財産だと思う。一方で、亡くなった方たちの遺族は、壊れた役場の建物を見ると、苦しいと言う。彼らは早く撤去してほしいと思う。また、存続するには数億円かかり、町財政でまかなえるかという問題もある。」

 「次の世代、さらにはもっと先の世代にこの災害のことを伝えていかねばいけないと思うが、町民の心の風化が始まっている。今回、自分が写真を公開したのは、以前の津波よりはリアリティを持って受け止めてもらえると思うから。」

 「役場にいたとき、無線で大津波警報が出た。担当の避難場所に行ったとき、自宅の近くで携帯の動画を撮った。津波が堤防を超すとは思っていなかったが。そんなことで、災害直後、ネットでいろいろな画像が公開されたが、誤解を避けるため、いままで公開しなかった。しかし、後世に伝えるためには公開すべきだと思うようになった。」

 写真展の会場では、こんな言葉も聞かれた。「住民は、皆、身体が不自由な人とか助けを必要としている人を放っておいて、自分だけ避難するわけにはいかない。もし、自分だけ逃げたら、あとで、皆になんと言われるかわからないから。そんなことで、助けに行った人が皆、死んだ。」と。日本人の美徳とされる絆は、気配りや他の人を思いやるやさしさと結び付いているが、それが、他の人をしばる窮屈な面があるのだ。

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