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2013年2月19日 (火)

財政再建が成長戦略となりうると言う小林慶一郎一橋大教授

 日本経済新聞の2月18日付け朝刊の「経済教室」は「財政再建も成長戦略」と題する小林慶一郎一橋大学教授の見解を載せている。

 公的債務残高の対GDP比率が90%以上とか、90~100%以上の国は、そのしきい値を超えると、経済成長率が急に低下すると言う。しかし、クラウディング・アウトとか非ケインズ効果といった学説は、日本の実情を説明しきれない。それには、政治経済的な要因を考慮すべきだという。

 小林教授は、「政治経済的な失敗」が日本で起きていたのではないかと指摘する。財政破綻による政権交代の可能性が高まった状況では、政府はある種の政策(この場合、大幅増税などの抜本的な財政再建を行ない、経済成長を促すため長期的な政策を実行するという政策)を約束できないということである。

 政府から、信用できる長期の成長戦略が提示されなければ、民間の新技術、新投資への取り組みは弱く、経済成長は低下する。この状態は、財政再建を先送りしている限り、続く。こうした状況を打開するには、政府が抜本的な財政再建策の早期実施に踏み出すことだという。いまの日本では、「財政再建自体が一つの成長戦略となりうることを示唆している」と結語している。アベノミクスに対する新たな視点の提示である。

 

 

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