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2013年3月16日 (土)

中国の環境汚染は経済優先のせい

 北京をはじめとする中国各地の大気汚染はすさまじい。工場などの排水も有害物質をたくさん含んでいたりする。日本製のマスクが売れるとかいうが、問題の本質はそんなことではなさそう。

 同国の環境保護省の呉暁青次官は15日の記者会見で、環境保護と経済発展を両立させることは困難だと述べ、これ以上の環境悪化を防ぐ取り組みに力を入れると語ったという。これは、経済発展を妨げない範囲でしか環境保全対策を行なわないということを意味する。

 中国にも排ガスや排水に対して排出基準が設けられており、その基準を超えた排出に対しては、罰則がある。しかし、同国の事情に詳しい専門家によると、罰金を払えば汚染物質の排出を続けることが許されている。汚染物質の外部への流出を止めるには大掛かりな設備などの費用がかかるが、罰金ははるかに低コストなので、企業などは罰金を払って操業を続けているという。

 さらに、罰金は地方政府の財政収入となるので、政府としても、企業などが汚染物質の排出を抑えるよりも、罰金を納めてくれるほうを望むという。

 日本や欧米諸国なら、環境汚染に対して、地域住民などが反対運動を起こすし、メディアなどを通じて環境保全を求める運動が起きる。政府もそれを抑圧するようなことはしない。だが、中国では、地域では反対運動が起きても、それをあれこれの手を使って抑える。反対運動を支える民主主義が存在しない。そうした違いが中国における極端な環境汚染を招いている。

 習近平体制が発足したが、経済成長を追求するにしても、いまのような環境汚染を当たり前だというようなことでは、国民の怒りや不満が強まるだろう。早く、環境保護と経済発展の両立を前提とする路線に転換すべきだと思う。

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