« 食・衣の”家庭力”低下 | トップページ | 超ビッグビジネス、トヨタ自動車の決算数字を読む »

2013年5月 8日 (水)

おぞましい政治状況

 参議院では川口順子環境委員長解任を求める決議案を野党7党が提出した。川口氏が中国を訪問し、要人との会談が1日先にずれたため、参院環境委員会が流れた。その責任を追及してのことだ。

 川口氏は北京から環境委員会の開催を延ばすよう要請したが、野党はそれを拒否した。にもかかわらず、川口氏は滞在を延ばして楊国務委員と会ったため、野党が委員会流会の責任を問うたわけである。

 しかし、この件は委員会で謝罪するといった形で解決するのが妥当だと考える。いまの日中関係を正常化することは緊急の課題であり、川口氏が中国の要人と会うために訪中したことは野党もわかっていたはずだ。環境委員会の開催が決まっていたからといって、どんな事態が起きようとも絶対に開催すべきだというのは了見が狭すぎる。

 民主党以下の野党が何でも政争の具にして与党を困らせればいいというのは、もうとっくに卒業していい。

 ところで、この解任決議案提出に名を連ねている日本維新の会は、最近、鳴かず飛ばずの感がある。石原慎太郎共同代表が7日、党内の会合で「維新は賞味期限を迎えつつある」と発言したのは、さすがにいいセンスをしている。

 この会合で、石原氏は国会議員団の総意として橋下徹共同代表(大阪市長)に参議院選挙に立候補するよう求めるという趣旨の発言をしたが、それはどうかと思う。維新の会が精彩を欠いているのは、木に竹を接ぐような政党合併で、もともと維新の会が持っていた、地方に根差す革新性が見えなくなったからである。それは、橋下氏が参院選で国会議員になったとしても、変わらないだろう。橋下氏はめざす大阪の改革をなしとげなければ、維新の会の独自性をアピールするにいたるまい。

 一方、安倍政権は7月の参院選に勝利することの一点にしぼって政治を行なっているようにみえる。打つ手打つ手が先憂後楽とは正反対の先楽後憂である。70歳~75歳の医療費自己負担を特例の1割から早く本来の2割に戻すべきなのに、選挙前にはいじらないという。

 中小企業金融円滑化法が3月末で期限が切れた。政府は同法で金融機関への借金返済を繰り延べさせて、中小企業の延命を図ってきたが、期限切れ後も、倒産を少なくするため、金融機関に圧力をかけている。しかし、自立できそうにない企業に返済繰り延べを認めれば、安易な経営になりやすい。いずれは倒産する可能性が大だ。その負担は金融機関がかぶらざるをえない。その分、金融機関は企業を興す本来の業務がおろそかになる。

 国民栄誉賞もそうだが、安倍政権は目先、安易な人気取りに懸命だ。日中、日韓関係など、日本にとって重要な課題には正面切って取り組もうとしない。彼の眼には、参院選で勝つことしかないような気がする。

|

« 食・衣の”家庭力”低下 | トップページ | 超ビッグビジネス、トヨタ自動車の決算数字を読む »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: おぞましい政治状況:

« 食・衣の”家庭力”低下 | トップページ | 超ビッグビジネス、トヨタ自動車の決算数字を読む »