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2013年7月 4日 (木)

カネを使う選挙公約ばかりでは、国はもたない

 参議院選挙が4日公示された。各政党はあれこれ公約をかかげて有権者の支持獲得に懸命だ。自民党と公明党は参議院の過半数を占めないと政治が進まないとして、与党候補者への投票を呼び掛けている。参議院の野党が単なるいやがらせとしか思えない行動をとったりするからだが、与党が衆参両院の多数を占めるのがよいことだというのなら、参議院はなくていいように思えてくる。

 それはさておき、選挙戦で各政党がさまざまな主張や公約を述べているが、財政再建を正面から取り上げる政党がないのは残念である。約1000兆円の借金を国が抱えていて、先のG8では、アベノミクスもいいが、財政再建に取り組むよう要請されたばかりだ。

 いま、財政再建を唱える民主党は、政権の座にある間、財政健全化どころか、毎年、何十兆円も国の債務を増やした。そして、自民党、公明党の連立政権もまた、大盤振る舞いの国家予算で財政危機に拍車をかけている。成長戦略によって経済成長を図り、税収を増やすという路線は結構だが、大震災の復興予算について、適正な支出にとどめるためのチェックが効いていない。

 また、生活保護費の不正な給付をとめる手立てをとったのはいいが、介護、医療などの給付を膨らむがままにして、過剰な請求を容認している。

 2012年度一般会計で1兆2900億円の剰余金が出た。法人税や所得税が予算を上回ったからである。喜ばしい限りだ。全額を国債発行額の削減に充てるべきだろう。経済成長で税収がふえても、すぐ補正予算の財源にということでは、財政健全化につながらない。

 霞が関の官僚たちは、天下国家の観点で行政にあたるというよりも、自らの属する部署、省庁の利益しか考えない者が多い。また、地方自治体の役人も同様で、国の財政がどうなるかを考慮することなく、所属する役所の利益を優先する。国会議員も、地方議会議員も、似たり寄ったりだ。したがって、いまのままでは国家財政が破綻するまで、つまり行きつくところまで行ってしまうだろう。

 それを改めるには、国会議員が財政危機の実態やその意味を正しく理解して、役人の掌で踊ることなく、財政改革を進めること、同時に、国民に財政健全化が必要不可欠であることをわかってもらうよう懸命に努めることが求められる。容易なことではないが、国会議員にはそれを期待する。ばらまき的な公約を唱える参院選候補者にはノーを。

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