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2013年8月30日 (金)

「債務管理リポート2013」に見る日本国の危機

 ことしも財務省が国・地方の債務実態を表す「債務管理リポート」を発表した。酷暑のさなかに読むとカッとなるような日本国の債務膨張の実態が示されている。おりから予算要求などが行われており、財政破綻のおそれなど、どこ吹く風といわんばかりに、霞が関の各省も、与党の自民党も、本年度予算をはるかに上回る2014年度予算要求を当たり前のようにつくっている。一体どうなっているのか。これこそ日本国の危機ではないか。

 債務管理リポートの第Ⅲ編資料編から危機の実態を示すデータを若干、紹介しよう。国際比較でみた対GDP債務残高は、日本が先進国の中で一貫して右上がり傾向で、2013年度末見込みは224%である。GDPの2.24倍の”借金”を抱えていると解したらよい。日本に次いで多いイタリアが130%である。

 一般政府の金融資産・負債残高表(2012年12月末、速報)は、資産が493.7兆円に対し、負債は1112.3兆円。中央政府では、資産216.3兆円に対し、負債は926.3兆円と債務が圧倒的に多い。また、国(一般会計・特別会計)の貸借対照表(2011年度末)を見ると、資産628.9兆円に対し、負債は1088.2兆円となっている。

 普通国債の残高の平均残存期間は年々延びている。2003年度が5年ちょうど、それが2012年度には7年3ヵ月である。普通国債残高の残存期間別構成をみると、2012年度末で、20年超が6.7%、10年超~20年以下が15.6%となっている。2008年度末には20年超が2.7%にすぎなかった。10年超20年以下も14.8%だった。財務省が財政破綻を先延ばししようとしている表れだ。

 いまの予算の後年度への影響を試算したデータが載っている。そのうちの試算「A-1」(歳出自然体・経済成長3%)をもとに、金利が2%上がった場合の国債費増は、2014年度で2.0兆円、2015年度4.9兆円、2016年度8.2兆円に達する。国債費総額は、2014年度25.9兆円、2015年度31.1兆円、2016年度36.9兆円へと増大する。税収全体で50~60兆円程度しかないのだから、税収の半分以上が国債費に回るという事態は財政破綻に直結する。

 まず、債務管理リポートを霞が関の上級官僚や自民党の国会議員に読ませ、正しい現状認識を持ってもらうことこそ肝要である。

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