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2013年8月 3日 (土)

見えない財政再建の道

 2日の経済財政諮問会議に、財政健全化への道筋の骨子が示された。要するに、2020年度に基礎的財政収支の黒字化を実現するという、政府が採ってきた道筋は無理だということである。この問題を担当する内閣府の担当者がどこかの国の政府のようにウソを並べたてることなく、本当のところを国民に提示したことは、官僚の良心として評価したい。

 日本財政が破綻への道をひたすら歩んでいることは繰り返し指摘してきた。その最大の原因は、政治家が政権の座を下りたくない、選挙で落選したくない、というエゴである。一度やったらやめられない、そういう政治家中毒症にかかる人がいかに多いことか。

 安倍政権は3本の矢をもとに日本再生を図ろうとしている。しかし、国・地方の政府債務がGDPの2倍をはるかに超える財政危機に正面から向き合うのを避けているようにみえる。消費税の引き上げ実施時期を慎重に検討するのはいいが、どうして消費税引き上げが必要か、を国民・消費者にとことん説明することは避けている。それに、現在の歳出構造を洗い直して、思い切った歳出削減に踏み切るということもしない。安倍政権は、経済成長すれば財政再建ができるという、実現可能性が極めて低いストーリーにひたすら期待をかけているのである。

 国際金融市場やIMFなど国際機関は、日本が財政再建にどれだけ本気かを注視している。日銀が大量に国債を購入する”財政ファイナンス”を続け、財政健全化をおろそかにしていることが、いずれ大きな問題となって現れる可能性は大だ。

 自民党の政治基盤が強固になったのはいいが、古い自民党の政治に回帰して、国民を危機に突き落とすような政治運営は絶対に困る。野党は安倍政権の本質を踏まえ、結束して事態の転回に努めてほしい。

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