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2013年9月29日 (日)

気候変動が激化するとの予測に世界は反応薄

 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が9月26日に、地球温暖化についての第1作業部会の第5次報告書を公表した。同パネルに3つある作業部会のうち、第1は温暖化の自然科学的根拠を追究する部会。

 報告書によると、二酸化炭素の大気への累積排出量と世界平均地上気温の上がる量はほぼ比例関係にある。気温上昇について、最も厳しいシナリオによれば、1986年~2005年を基準にした2081年~2100年の気温上昇は、摂氏2.6~4.8度の範囲に入る可能性が高い。また、海面の上昇は、同じシナリオによれば45~82cmの範囲に入る可能性が高い。

 温暖化が陸、海の両方に及ぼす具体的な影響については、第2作業部会が担当している。また、厳しい温暖化の影響を和らげるための方策を研究する第3作業部会もある。そのため、どのような災厄に見舞われるか、どう対応、適応していくか、についての報告書が出たら、世界はこの地球温暖化という人類最大の課題に、一致して真っ向から取り組むことを求められよう。

 それにしても、IPCCの第1作業部会報告書が発表されても、世界各国がほとんど反応しないのには愕然とする。温暖化が進行し、洪水、竜巻、山火事などの災害が世界のあちこちで頻発するようになっているのにだ。

 エジプトの政情不安、シリアの内戦や化学兵器使用、日本の”フクシマ”・放射能汚染、米国の金融政策の行方・財政不安、中国の経済不安定など、各国とも、目先の緊急テーマに追われている。このため、長期的には人類全体の最大の課題であるはずの地球温暖化問題を棚上げしているのである。

 地球温暖化の進行は、すでに海、陸の両方にさまざまな悪影響をもたらしており、人類の生存基盤を徐々に掘り崩しつつある。温室効果ガスの排出削減に乗り出しても、温暖化による悪影響は何世紀にもわたって続く。

 このように、世界の各国は、目先の問題に追われ、天下国家の問題を忘れているか、無視している。なかでも、中国、米国などの超大国は、温室効果ガスを大量に排出することに平然としている。原発問題があるにせよ、日本もだ。これでは、世界の将来展望は陰鬱にならざるをえない。

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