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2013年10月23日 (水)

日中関係を考える研究者の会が発足

 日中関係は依然、武力衝突を含め、何が起こってもおかしくない緊張関係にある。こうした事態を憂え、日本の中国研究者156人が「新しい日中関係を考える研究者の会」を22日、発足させた。代表幹事には毛里和子早稲田大学名誉教授が就いた。

 41年前の1972年に、日本は中国と国交正常化を果たした。その後、日本の支援もあり、中国は急激に経済発展し、昨年には、GDPで日本を追い越した。また、同国は急ピッチで軍事力を増強してきた。そうした中で、日本政府が尖閣諸島の一部を買い上げたことに中国が強く反発。中国各地で反日デモや日系の商業施設破壊などが行われ、以後、中国は反日政策を続けており、経済交流や文化交流などは縮小している。

 こうした状況を反映して、世論調査によると、両国の国民はお互いに相手国を嫌う傾向が強まっている。

 「研究者の会」が結成されたのは、このように悪化する日中関係に対して、「もう黙ってはいられない」という危機感が学者、研究者に高まったからだ。

 「排他的なナショナリズムを越えて」と題するアピールは次の3点を訴えている。第1に、「国家間、国民間の衝突や紛争は、必ず平和的方法で解決、緩和されるべき」、「主権・領土の相互尊重や武力行使の回避を約した日中平和友好条約の精神に立ち戻るべき」。

 第2に、「肝要なことは、この紛争を他のレベルに波及・拡大させない冷静さと知恵」、「経済交流に支障が生じたり、文化交流や学術交流が凍結されたり、地方や草の根レベルの交流が途絶えるようなことがあってはなりません」。

 第3に、「両国の政府と国民は、極端で排他的なナショナリズムを乗り越える必要があります」。

 研究者の会としては、信頼構築を進め、東アジアにおける国民間の和解への道を探る、日中関係研究の新たなパラダイムを追究するなどの方向をめざしている。

 政府、政治家が水面下で日中和解の道を模索しているはずだが、学者、研究者がこうした行動をとるのは大歓迎だ。それだけ、危機は深まっている。

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