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2013年10月 5日 (土)

東京羊羹本舗の廃業

 JRの駅ビルを通り抜けたら、1階の食品売り場でいくつかの店が閉店していた。洋風総菜を売っていた店、胡椒を売っていた店、それに羊羹の店などだ。駅ビルの南北の端っこは、通る人の数が少ないから、商売には不利だ。今回、閉店したところも、そうした立地上の不利を挽回できなかったのではないか。食いものの店はどこにもあるから、商品そのものや値段に魅力がないと、長くは続かない。

 いずれ、閉めた店のあとに、別の店が出てこよう。この駅ビルの2階、3階はファッション関係の店が多い。そっちも、1年か2年に1回ぐらい、店舗の入れ替えがある。サービス業の競争の激烈さを私たちは垣間見ることになる。また、入れ替えに伴い、そこで働いていた人たちが配置転換ですめばよいが、職を失った人も多いのではないか。

 1階の食品売り場に戻ると、閉めた店の1つは東京羊羹本舗である。個人的に、羊羹は好物であり、何回か買ったことがあるので、なぜ閉店かネットで調べた。同社はことし4月に製造の休止を発表、在庫品をさばくとともに、販売店も順次閉めてきた。そして8月1日には、66年前に創業した同社を廃業すると発表していた。

 製造機械が老朽化し、修理部品も入手できないので、昔ながらの製法ではつくれなくなる、というのが廃業の理由としている。しかし、実際には、新しい機械に投資するだけの余裕がなかったからだろう。ケーキなど洋菓子が好まれ、和菓子の需要が細っている。そうした中で、ブランド力が強いとはいえない同社としては廃業しか選択肢はなかったと推察する。

 JRの線路の西側にある道路は、バスがしょっちゅう行き交う幹線道路であり、両側は商店が軒を連ねる。しかし、10年余のうちに、商店街はシャッターが下りっ放しのところが徐々に増えている。また、閉店した業態と開店した業態とは相当に異なっている。電器店、パン屋、蕎麦屋、銭湯、喫茶店、陶磁器店、自転車販売店などが閉店し、医院、コンビニ、安売り酒店、メガネ・チェーン店、クリーニング取次店、ケーキ・喫茶店、コーヒー豆店、うなぎ店などが開業している。コンビニはいくつもできた。トンカツ店などのように出店して、何年かしてから撤退したところもある。跡地がマンションになったところもある。

 スーパー、大規模専門店などの出現で顧客が減った店が廃業に追い込まれた。そして、土地も家も持っている商店は家人が働けるうちは商売を続けているが、それが難しくなって閉店する。そうした事情も商店街の変貌をもたらしている。

 駅ビルにせよ、商店街にせよ、廃業以上に起業が多いと、経済の活性化につながる。そうなってほしいが、商売にうるおいがなくなってきているように思えてならない。

 

 

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