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2013年10月20日 (日)

なぜ大企業の経営者は原発に前向きか?

 新聞などの報道によると、日本経団連、経済同友会などのトップは、現在、停止している原発の再開を唱えている。ビッグビジネスのリーダーが原発再開を求める発言も報じられている。私個人の見聞には限りがあるが、原発に否定的な経営トップの声はまずメディアでお目にかからない。

 最近、小泉純一郎元総理大臣が原発に否定的な発言をし、それがメディアで大きく取り上げられた。だが、これについての報道は、元総理という気楽な立場からの無責任な発言という受け止め方をしているように感じられた。

 国内における原発反対のデモも一時の盛り上がりから冷めてしまった。安倍総理大臣が国際社会に向けて、フクシマの原発はきちんと管理されているので心配はないですよ、と発言したことで、海外のフクシマに対する不安や懸念も後退した。

 では、本当に安心していいのだろうか。

 しろうとの私が気になることがある。第1に、フクシマの事故では原子炉の蓋が吹き飛び、東京を含む広域が放射能汚染で人が住めなくなるという最悪の事態を運よく免れたとはいえ、日本列島のように地震が多発する国では、絶対に安全な軽水炉型原発はありえないのではないか。即ち、大きな原発事故が再び起きるおそれがある。(より安全な原発の開発が進んでいるが、実用化には至っていない。)

 第2に、フクシマの後始末で、下請けを中心とする現場の人たちは被曝し続けている。被曝線量が積み重なると、これらの作業者たちは仕事を続けることが認められない。ということは、何千人という人たちはいずれ別の人にとってかわらざるをえない。いま失業者が多いとはいえ、この過酷な労働条件で働こうという人が今後とも次々と現れるだろうか。人手が足りないという事態は起きないだろうか。

 東京電力などの社員でも退社する者が多いという。何十年も、あるいはもっと年月を要する事故の後始末という仕事に、若い世代からどれだけの志願者が現れるのか、心配だ。

 こうした疑問を挙げれば、ほかにもまだある。そうした、しろうとでも考え付く疑問を政治家、官僚、企業経営者が気付かないなんてことがありうるだろうか。経済的にものごとを考える習性があるにしても、内心では原発再開に懸念を抱いている人は少なくないのではないか。もしそうだとしたら、自由にものが言えないという社会の雰囲気が存在しているのかもしれない。と、そんなことさえ考えてしまう。

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