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2013年11月16日 (土)

人口減少で地方都市が壊死?

 隣国の中国が一人っ子政策をやめるという。少子高齢化による経済社会の停滞を懸念してのことらしい。かたや日本では少子高齢化の進行で、地方から大都市への人口流出で”地方消滅”の事態がやってくる――月刊誌『中央公論』12月号の特集「壊死する地方都市」の中で、増田寛也元総務大臣は「2040年、地方消滅 極点社会が到来する」と題する論文で、そのような危機の到来を予言(?)している。

 それによると、子供を産める「20~39歳の女性人口」という人口の再生産力に着目。人口移動が収束しないと、2010~40年の30年間に「20~39歳の女性人口」が現在の5割以下に減る自治体数は896、全体の約半分になるという。

 大都市圏では高齢化の進行に伴い、医療・介護サービスの基盤がぜい弱化する。これに対応して、地方の雇用を支えている医療・介護の人材が地方から東京圏などに大量に流出する可能性が強いという。そうなれば、地方の若者の雇用が根こそぎ消滅するおそれすらあるというわけだ。それが「地方の消滅」をもたらす。

 一方、若者が東京などに移動しても、大都市圏の出生率は上がらず、一貫して低い。したがって、日本という国は大都市圏という限られた地域に人々が集中し、高密度の中で暮らす”極点社会”になってしまう。極点社会は経済変動に弱いし、災害リスクも大きい。

 では、どうしたらいいのか。増田氏は、広域ブロック単位の地方中核都市に資源や政策を集中的に投入することを提案している。しかし、その内容はみるべきものがない。分析が面白いが、対策は物足りない。

 同じ特集の対談において、藻谷浩介氏は、地方に「去る」若者が増えていることにかすかな希望を見出している。そして「ある種、動物としての本能ではないかとも思う」と付言する。大都市では、仕事や住生活などで、人間らしい、まともな暮らしが手に入りにくい、それよりも田舎のほうが手に入るのではないか、という選択を指すのだろう。この藻谷氏の発言は正鵠を射ているのではなかろうか。

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