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2013年12月11日 (水)

経済対策は財政悪化に拍車をかけるのでは

 最近の報道によると、安倍首相は「財政の悪化は財務省が言うほどひどくはない」という趣旨の発言をしたようだ。どんな文脈の中での発言か定かでないが、首相の経済対策への取り組みをみると、財政危機への認識が不十分だと思わざるをえない。

 政府は2013年度の補正予算案として5.5兆円規模の歳出を計画している。消費増税による景気の落ち込みを避け、かつ成長力の底上げを図るという。長年、停滞してきた日本経済を活性化するきっかけをつくったアベノミクスの”続編”ということだろう。

 しかし、筋論で言うと、13年度の予算を上回る税収は本来、国債残高の削減に充てるべきものである。景気が悪い時に国債発行でマクロの経済対策を行ない、景気が良くなって税収が増えたときに国債を償還するという考え方だ。景気が良くなっても国債を大量に発行し続けたら、国債残高は増加の一途をたどり、いずれ財政破綻にいたる。

 消費税の増税は、そうした財政悪化のトレンドに歯止めをかけるもので、首相は、国民に対し、歳出抑制などによる財政健全化がきわめて重要であることをよく説明しなければならない。

 国会で特定秘密保護法を強引に成立させた安倍首相は、国民に対する説明が足りなかったと事後的に反省してみせた。それと同様に、補正予算案の作成にあたっても、景気対策のことばかり言うのでなく、財政危機がより深刻化するという点についても、十分に説明し、国民の納得を得る必要がある。

 国の”借金”がGDPの2倍に達し、先進国の中で最も深刻な財政状態にある。そのことを国民に周知し、歳出を効率化したり、大幅に減らしたりする政策に転じなければならない。すなわち、サラリーマンの高所得者への課税を重くするとか、公共事業予算を減らす、農業予算を削減する、社会保障費のムダを削るなど、身の丈に合った財政政策にシフトすることが求められる。

 今回の補正予算案についても、そうした視点でとらえることが重要だ。

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