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2014年1月31日 (金)

女性も30歳台が一番活躍できる

 一夜にしてスター誕生。理化学研究所の小保方晴子さんが中心になって全く新しい万能細胞作製に成功したという。目からうろこの画期的な研究成果らしい。これからの日本は女性がリードしていくとしばしば言われるが、そうしたトレンドの始まりを示すものかもしれない。

 きょうはたまたま理系の前大学教授の年配女性に会い、小保方さんの話になった。そのとき、彼女が言っていたのは「いまは女性にとって良い時代。私たちのころは、小保方さんのような研究を続けることは不可能でした」。女性が育児休暇をとりやすくなってきたとか、女性の採用比率引き上げや幹部に占める女性の比率向上とかの傾向も、女性の活躍に拍車をかけるだろう。

 また、同氏によると、「研究で一番、研究成果を挙げることができるのは30歳台」だという。ただ、女性にとっては、30歳台は結婚や出産・育児などもあるので、その負担で研究に専念しにくいというハンデがある。そこを支えることができれば、若い女性の能力が日本の科学技術などのレベルアップにより一層貢献できる。

 その意味で、ワークライフバランスや、家庭内で夫がもっと家事を分担するとか、公的な保育の充実が望ましい。スウェーデンなどのように、男性と女性とが政治、経済などの面でも対等になるのには、まだ時間がかかるだろうが、これらを早期に実現することが少子高齢化する日本には重要だ。

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2014年1月28日 (火)

信号無視で人身事故を起こす自転車へ巨額賠償命令

 2010年、東京・大田区の交差点で、信号無視の自転車が高齢女性をはね、5日後に死亡に至らしめ、遺族が損害賠償を求めていた訴訟で、東京地裁は1月28日、加害者に対し、慰謝料を含め約4700万円の支払いを命じる判決を下した。加害者は刑事裁判で執行猶予の判決を受けたが、遺族は自転車が凶器になりうるにもかかわらず、刑事事件としての罪が軽すぎるとして民事訴訟を起こしていたようだ。

 すでに、昨年、神戸地裁の民事訴訟では、小学生が自転車で女性をはね、寝たきり状態にした事件で保護者に9500万円の賠償命令を下している。自転車の悪質な信号無視が起こす事故は、自動車による事故と同様の処罰を受ける時代に入ったようだ。

 自転車はガソリン・重油などを使わず、排気ガスも出ないので、環境にやさしい乗り物である。もっとも最近は蓄電池(充電が必要)で坂もらくらく登れるタイプの自転車が普及しているが、それでも、自転車は健康にも良い一石何鳥かのすぐれものである。しかし、いまの都市の道路は、くるま優先となっていて、自転車を活かす道になっていない。

 それに、自動車に対しては厳しい交通ルールがあり、事故への罰則も重いが、自転車に関しては、事故を起こした場合にどのような責任をとらなければならないか、を教える場が存在しない。したがって、事故を起こした責任を自動車事故並みに個別事例で問うだけでいいのか、という問題もある。自転車による加害事故はさまざまな問題点を抱えている。

 いま、東京都知事選挙の真っ最中である。だが、有力な候補者の中に、オランダなどの自転車利用先進国のように、東京都区部の道路を自転車優先の交通システムに変えていくといった主張をする者は残念ながらいない。2020年の東京オリンピックをめざして東京をより先進的な大都会にするうえで、こうした発想が誰からも出てこないのはまことに遺憾だ。

 割合、駅や繁華街に近いところに住んでいるので、いやがおうでも気付くのだが、とにかく自転車がたくさん歩道にとめてある。狭い歩道が余計狭い。しかも、歩道を走る自転車が多い。さらに言えば、歩くのが不自由な高齢者が少なくない。したがって、普通にまっすぐ歩くのが容易ではない。こうした混雑の中では、自転車が歩行者にぶつかることもままある。これが先進国、日本の大都会の一面なのである。

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2014年1月27日 (月)

アベノミクスが抱える最大のリスクは財政赤字問題

 日本記者クラブが例年行なう経済見通しの研究会が27日も開催され、早川英男氏(富士通総研・経済研究所エグゼクティブ・フェロー)は、日本経済が直面している財政危機に関して次のように語った。

 「税収が歳出の半分しかない日本では、デフレ脱却が実現してもプライマリー・バランス(基礎的財政収支)すら改善しない」。したがって消費税を20%に上げても大幅な福祉切り詰めが必要だという学者・エコノミストのコンセンサスを踏まえ、アベノミクス「第4の矢」として年金再計算をはじめとする社会保障改革に急いで踏み切るべきだ。

 アベノミクスが幅広いサポートを得ているのは、「財政支出を拡大し、日銀の”異次元緩和”で長期金利の上昇を抑え込む一方、成長戦略の面では国民(の少なくとも一部)に痛みを強いるような改革を行なっていないから」ではないか。財政依存を控え、構造改革で潜在成長力を高めるよう、アベノミクスの方向転換を求める。

 昨年1月の政府・日銀共同声明に明記された「持続可能な財政構造の確立」は、日銀が大胆な金融緩和を進める前提をなす。したがって、そのめどが立たない状況で国債を大量に買い入れるのは、財政赤字ファイナンスとみなされるし、長期金利急騰というリスクを抱え込むことになる。

 

 

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2014年1月25日 (土)

関志雄氏が指摘する中国の病い

 尖閣、靖国参拝など、中国の対日攻勢が激しくなる一方だが、経済から見た中国の現状はどうなっているのか。野村資本市場研究所の関志雄シニアフェローが日本記者クラブで24日語った。中国経済の直面する課題は明白であり、改革の処方箋も国内で示されているが、既得権益層の抵抗が強いため、実行されない、ということのようだ。

 いくつかの重要な指摘を私なりの理解で紹介すると、

・中国では、余剰労働力が解消し、後発国の優位性が低下している。所得格差は拡大し、環境問題も深刻化し、官僚は腐敗している。これからも経済発展を進め、国民が豊かになるには、工業およびサービス業を中心とする現代的市場経済に転換すべきである。しかし、政府は公共サービス、公正な法制度などの整備を怠り、経済活動などに過剰に介入するなど、民意とかけ離れた政治支配を行ない、非効率な国有企業の改革に手をつけない。

・大型の国有企業は行政機関に圧力をかけて各種資源を握り、政府ともども民営企業の参入を妨げている。また、増え続ける国有企業の利潤は納税されず、大半が内部留保されている。経営効率を上げるインセンチブが働かず、国際競争力は欠如したままである。輸出に占める国有企業の割合は低下する一方だ。

・清華大学研究グループ(主査:孫立平教授)が提唱する「体制移行の罠」論は、この罠によって露呈した5つの病状と克服策とを挙げている。そこには、国有企業の改革の遅れとか、官僚の腐敗と政府による権力の乱用などの病状が記されている。そして、権力の腐敗などを克服するため、政府の透明性向上など権力を制約するメカニズムの形成とか、国民の意見に耳を傾け、公平と正義を基本価値にすべきだなどとしている。

・リコノミクスや三中全会で打ち出した市場化改革および非市場化改革というのは、同じような改革を志向している。ただ、問題はそれを実行するか否かだ。今後も経済成長を持続するのは、体制移行にかかっている。

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2014年1月22日 (水)

経済財政諮問会議が危ぶむ財政再建

 1月20日に開催された経済財政諮問会議はデフレ脱却・経済再生と財政健全化の2つを取り上げた。内閣府が行なった中長期の試算をもとに、甘利経済財政政策担当大臣は、民需主導の経済成長が持続しても、国・地方の基礎的財政収支(PB)は2020年度にマイナス11.9兆円程度、GDP比マイナス1.9%程度となり、同年度に黒字化するという目標(国際的な公約でもある)は達成できないと説明した。

 そして、経済再生と財政健全化の両方を実現するには、「もう一歩踏み込んだ改革強化が必要」と述べた。

 これを受けて、民間議員(4人)は2015年度にPB赤字の対GDP比を2010年度の半分にするという目標を達成したあとも、さらなる歳入増(さらなる成長または増税)もしくは歳出削減の努力が不可欠だと指摘した。さらに、「まずは、社会保障をはじめ歳出全般について、歳出増加要因の構造分析、質を確保しながら実現しうる歳出抑制の姿を諮問会議において徹底して検証すべき」と提起した。

 また、民間議員はアベノミクスがことしの検討課題として年前半に取り上げるべき課題の一環として①財政の質の向上、②歳出改革、および③国民が実感できる行財政改革の実現(ITを活用した行政コストの削減)を挙げた。①では、財政規律の確保、財政を効果的に活用する仕組みを指し、②では、医療等の社会保障、地方財政、社会資本、教育等を対象として列挙した。

 注目されるのは、諮問会議では、民間議員が内閣府の試算した経済再生シナリオに対し、「財政健全化に向けたコミットメントを含め適切なマクロ経済運営を行なうとともに、異次元のレベルで成長戦略を強力に押し進めなければ、実現は困難」と評価したことである。株高などで、アベノミクスを過大に評価する傾向があるが、国民は冷静に判断する必要があることを示唆している。

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2014年1月18日 (土)

対外純資産が国富の1割を占めるほどに

 内閣府が17日に発表した平成24年度国民経済計算確報(ストック編)を見ると、2012年末の国富(正味資産)は3000兆円だった。総資産8685兆円で、金融資産は5981兆円、非金融資産2704兆円、負債は5684兆円である。

 国富は2003年に2976兆円と大台を割り込んだあと、2007年の3160兆円まで回復したが、その後も3000兆円前後で推移している。しかし、その間、日本経済が停滞していたと受け止めるのはいささか早計だろう。

 内訳を見てみよう。2012年末の有形非生産資源(ほとんどが土地)は1144兆円。地価下落を反映して、1994年の1958兆円から過去20年間、ほぼ一貫して減り続けている。これに対し、有形固定資産は2012年末に1459兆円。1994年の1267兆円から2008年の1524兆円まで着実に増え、以後、横ばい。これに対し、顕著な増加傾向をみせているのは対外純資産である。2012年末で296兆円、前年比11.6%増だった。10年前は175兆円である。日本企業のグローバル化で、対外純資産が国富のほぼ1割を占めるに至ったのは特筆すべき出来事である。

 一方、国富を家計(個人企業を含む)、非金融法人企業、一般政府、対家計民間非営利団体、金融機関といった制度部門別に分けて見ると、一般政府だけがはっきりとした減少傾向をたどっていて、2012年末にマイナス38兆円(債務超過)と過去最悪になった。資産1092兆円に対し、負債は1131兆円である。マイナスとなるのは2011年末のマイナス17兆円に続く。1994年末にはプラス397兆円(資産超過)だった。放漫財政のツケがこういう数字に表れている。アベノミクスはこの債務超過に拍車をかけるおそれがある。 

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2014年1月16日 (木)

経団連新会長人事の意外性

 経団連の新会長に東レの榊原定征会長が就くことが決まった。6月3日に正式に決まる。過去、経団連の会長に選ばれるのは、鉄鋼、電機、自動車、電力、化学などのビッグビジネスのうちのごく限られた企業のトップだけだった。それが、今回、従来の産業の枠を超えて、繊維のビッグビジネスから経団連会長が誕生する。

 日本の高度経済成長時、経済界は自由民主党を支持し、政治資金の大スポンサーとなっていた。経団連は各業界・企業の政治献金のあっせん役を務め、献金額の割り振りなどをしていた。また、国政選挙のたびに、自民党は足りない選挙資金を大手都市銀行からの借金に頼り、借り入れ残高が多い時は100億円を超えたりしたが、この借金の際、基幹産業の上位企業が融資返済の保証人になったのである。

 新日鉄、日本鋼管、日立製作所、東芝、住友化学、三菱化成工業、三菱重工業、トヨタ自動車工業、日産自動車、東京電力、関西電力などがそうである。東レが保証人の一員に加わっていたかどうか記憶が定かではないが、入っていたとしても、貢献の割合は小さかっただろう。

 経団連の会長は、これら自民党への融資の保証人になったビッグビジネスの中から選ばれてきた。政治資金規正法ができ、政党に国から政治活動に必要な資金を給付するようになった今日では、状況は大きく変わっているが、経団連会長に選ぶ人物の出身企業の範囲を上記の融資保証企業に限定してきたことは否めない。

 そうした経緯を踏まえると、経団連の次期会長に東レの榊原氏が選ばれるのは異例だ。それにふさわしい人物が従来の枠の中にはいないか、いても固辞したということを意味しているだろう。日立の川村隆会長が大本命とされていたといわれるが、すでに74歳、客観的にはベストとは言えなかった。

 そんなこんなを考えると、今日の東レの企業としての実力に鑑みれば、榊原氏選出は経団連の旧来の会長選出のありかたを改める絶好の機会となったのではないか。

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2014年1月11日 (土)

後期高齢者の隠居老人が都知事選に出たいとは

 報道によれば、細川護煕元内閣総理大臣が脱原発を掲げて東京都知事選に立候補するらしい。小泉純一郎元内閣総理大臣らが立候補を勧め、著名人がたくさん応援団に名を連ねることになりそうだ。都民には有名人好きが多いから、票が集まると読んでのことかもしれないが、以下、記すように細川氏の知事選立候補は素直には受け入れがたい。

 まず、脱原発で選挙を闘うというのなら、国政の場でやってほしい。当面、選挙はないが、小泉氏らは細川氏らを動員し、全国ベースで脱原発の国民運動を起こしたらいい。首都の東京都はいくつも重要な課題に直面している。迫りくる巨大地震に備えての都市構造改革、少子高齢化に対応する安心な暮らしの確保、地方分権の推進、そして東京オリンピックへの準備などだ。脱原発はエネルギー問題でもあり、東京都にも関係があるが、都の主たる政策課題ではない。

 第2に、細川氏は今月14日の誕生日で76歳になる。そして、都知事で1期務めあげると80歳である。長寿社会とはいえ、後期高齢者のほとんどは、すぐ忘れる、思い出せないなど記憶力が落ちている。技術進歩の著しいネット関連など時代の先端についての理解力は乏しい。行動力は無論低下している。もちろん、例外はあるが、巨大首都、東京に関わるさまざまな出来事や情報を把握し、すぐれたリーダーシップを発揮することは至難のわざである。細川氏が、自らを都知事として適格だと思い込んでいるのなら、うぬぼれもいいところだろう。

 第3に、細川氏は過去、政治家として失格だと思われるようなことをしてきた。1993年8月9日に内閣総理大臣に就いた氏は、佐川急便から借りた1億円の返済をめぐって議会で追及され、明快な答弁ができないまま翌94年4月28日、首相の座を退いた。のちに新進党を結成したときも、別の金銭問題で離党したことがある。直近、東京都知事を辞任した猪瀬直樹氏と似ている。

 細川氏は日本新党を解党したあと、小沢一郎氏らと新進党を結成。97年6月に新進党を離れ、民主党結成の推進役の一人となったが、98年5月7日に還暦を理由に衆議院議員を辞職した。以後、十数年、陶芸などに明け暮れる日々だったようだ。

 細川氏は自民党長期政権をくつがえすことにつながる選挙制度改革で大きな成果を挙げた。しかし、華やかな経歴はさておき、政治家としての抱負経綸、出所進退には疑問が残った。こうした老人に過去の栄光をもとにいまさら都知事の重責を担わせようという小泉氏らの働きかけには疑問がある。”豚もおだてりゃ木に登る”はよろしくない。

 

 

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2014年1月 7日 (火)

安倍首相および取り巻きに物申す

 6日に行なわれた安倍首相の年頭会見にはがっかりした。首相の靖国神社参拝に対する諸外国の批判に対して、「真意を直接、誠意をもって説明したい」と言うだけだった。

 中国、韓国の首脳が日本に対する態度を硬化させ、米国も控え目ながら、靖国参拝に批判的である。ロシアなども安倍批判をしている。それに対して、日本政府は安倍首相の言う真意を、世界の主要国に十二分に説明し、納得してもらえたのだろうか。そうでないなら、中国などの巧みな外交戦術で、日本は国際的に孤立しかねない。それは日本国を危うくする。

 安倍首相は「常に対話のドアは開かれている」などと言って、中国、韓国に対し、前提条件なしに日本との首脳会談を開くよう求めている。しかし、事態がここまでこじれてしまうと、中国、韓国が前提条件なしに日本との首脳会談に応じる可能性はきわめて小さいと考えざるをえない。

 あるとすれば、中国や韓国が困りに困って、日本に助けを求めるような事態が起きたときぐらいだろうが、それは近未来には想定しにくい。

 したがって、首相や閣僚たちの靖国参拝が国際的な反発を招いている以上は、A級戦犯の慰霊を分祀するというのが、現実的な解ではないだろうか。超法規的な対応にならざるをえないが、政治が本気になれば、やりようはあるはずだ。

 問題は、安倍首相および取り巻きの連中が、自らの信念に忠実であることよりも、国益を第一に考えて行動しているのかである。

 

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2014年1月 3日 (金)

石井独眼竜健在なり

 1月3日付け日本経済新聞の企画シリーズ「リアルの逆襲」に石井独眼竜に対するインタビュー記事が載っている。高度成長期に中小証券として異彩を放っていた立花証券。そのトップで、かつペンネーム「独眼流」で独特の相場観を披瀝した石井久氏もいまや90歳。懐かしい思いで日経のインタビューを読んだ。

 その中での指摘はいかにも独眼竜らしい。「人間の強みは洞察力」、「情報は新聞や雑誌などから得ており、インターネットは使えない。長期投資にはそれで十分だ。重要なのは書いてあることをうのみにせず、常に自分の頭で総合的に考えるようにすること」、「世の中にある情報を咀嚼して冷静にみれば、時代の流れを読める」、「多数意見の逆を考えることも大切だ」という。一世を風靡した人らしい物言いである。

 株式相場の展望については、「向う3年ほどは高くなるとみる」が、「長期では日本経済を悲観している。人口減少下でも政府は移民政策に消極的だ。国の借金は1000兆円に及ぶ。必然的に円は弱くなる。個人資産の6割はオーストラリアドル債で保有している。キャピタルフライト(資本逃避)が本当に起きる前に、政府は行動しないといけない」と語っている。

 スターリン暴落を予測したとして知られる石井氏は、上記のように日本の政治経済の中長期展望について厳しい見方をしている。

 ところで、同じ日の日経に「株価 経営者が占う2014年」の特集がある。大企業の経営者20人に今年の日経平均株価の高値、安値、および有望5銘柄とその判断理由とを聞いている。経営者が選んだ有望銘柄はというと、1位がトヨタ自動車、2位が信越化学工業、以下、日立製作所、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ホンダなどとビッグビジネスが名を連ねる。業種では自動車、電機、化学、小売り、金融が多く、伝統的な産業・企業に偏っているようにみえる。情報通信では1人がKDDIを挙げたが、ソフトバンクを挙げた人はいない。

 アンケートに答えた経営者20人の内訳をみると、10人が社長で、残りの10人は会長、名誉会長、相談役である。CEOの実力会長もいるが、20人の年齢は概して高い。そのバイアスが経営者の有望銘柄選定に反映しているのではないか。

 日本政府は成長戦略に力を入れようとしている。しかし、グローバルな競争の中で、日本企業がいささか後れをとっている一因は、経営トップの選出や意思決定のありかたにあるといわれる。その問題点が、いみじくも、この「株価 経営者が占う2014年」の特集記事に顕著に表れているように思える。

 

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