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2014年1月18日 (土)

対外純資産が国富の1割を占めるほどに

 内閣府が17日に発表した平成24年度国民経済計算確報(ストック編)を見ると、2012年末の国富(正味資産)は3000兆円だった。総資産8685兆円で、金融資産は5981兆円、非金融資産2704兆円、負債は5684兆円である。

 国富は2003年に2976兆円と大台を割り込んだあと、2007年の3160兆円まで回復したが、その後も3000兆円前後で推移している。しかし、その間、日本経済が停滞していたと受け止めるのはいささか早計だろう。

 内訳を見てみよう。2012年末の有形非生産資源(ほとんどが土地)は1144兆円。地価下落を反映して、1994年の1958兆円から過去20年間、ほぼ一貫して減り続けている。これに対し、有形固定資産は2012年末に1459兆円。1994年の1267兆円から2008年の1524兆円まで着実に増え、以後、横ばい。これに対し、顕著な増加傾向をみせているのは対外純資産である。2012年末で296兆円、前年比11.6%増だった。10年前は175兆円である。日本企業のグローバル化で、対外純資産が国富のほぼ1割を占めるに至ったのは特筆すべき出来事である。

 一方、国富を家計(個人企業を含む)、非金融法人企業、一般政府、対家計民間非営利団体、金融機関といった制度部門別に分けて見ると、一般政府だけがはっきりとした減少傾向をたどっていて、2012年末にマイナス38兆円(債務超過)と過去最悪になった。資産1092兆円に対し、負債は1131兆円である。マイナスとなるのは2011年末のマイナス17兆円に続く。1994年末にはプラス397兆円(資産超過)だった。放漫財政のツケがこういう数字に表れている。アベノミクスはこの債務超過に拍車をかけるおそれがある。 

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